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急性膵炎の重症度判定基準(厚生労働省 2008)

急性膵炎が重症かを、予後因子9項目(3点以上)と造影 CT Grade(2以上)のどちらかで判定する

あと 10 項目

予後因子

0/9
Base Excess が -3 mEq/L 以下、またはショック(収縮期血圧 80 mmHg 以下)
PaO2 が 60 mmHg 以下(room air)、または呼吸不全(人工呼吸管理が必要)
BUN が 40 mg/dL 以上(または Cr が 2 mg/dL 以上)、または乏尿(輸液後も 1 日尿量が 400 mL 以下)
LDH が基準値上限の 2 倍以上
1〜80
×10⁴/μL

10万/mm³ 以下(10 以下)で該当。例: 9.5(9.5万/μL)。結果が ×10³/μL で「95」なら 9.5、/μL で「95000」なら 9.5 と入れる

5〜12
mg/dL

7.5 mg/dL 以下で該当

0〜40
mg/dL

15 mg/dL 以上で該当

0〜4
項目

3 以上で該当。項目は、体温(38℃ を超える、または 36℃ 未満)、脈拍(90 回/分を超える)、呼吸数(20 回/分を超える)または PaCO2(32 torr 未満)、白血球数(12,000/mm³ を超える、または 4,000/mm³ 未満)または幼若球 10% の出現の 4 つ

0〜100
歳

70 歳以上で該当

造影 CT Grade

0/1
炎症の膵外進展度

造影 CT を評価していないときは「評価していない」を選ぶ(予後因子だけで判定する)。原則として発症後 48 時間以内に判定する

基準

  • 予後因子: Base Excess ≦ -3 mEq/L、またはショック
  • 予後因子: PaO2 ≦ 60 mmHg、または呼吸不全
  • 予後因子: BUN ≧ 40 mg/dL(Cr ≧ 2 mg/dL)、または乏尿
  • 予後因子: LDH ≧ 基準値上限の 2 倍
  • 予後因子: 血小板数 ≦ 10 万/mm³
  • 予後因子: 総 Ca ≦ 7.5 mg/dL
  • 予後因子: CRP ≧ 15 mg/dL
  • 予後因子: SIRS 診断基準の陽性項目数 ≧ 3
  • 予後因子: 年齢 ≧ 70 歳
  • 造影 CT Grade 2 以上(膵外進展度の点と膵の造影不良域の点の合計が 2 点以上)

注意

  • 厚生労働省の研究班(難治性膵疾患に関する調査研究班)が 2008 年に作った急性膵炎の重症度判定基準。予後因子 9 項目(各 1 点)が 3 点以上、または造影 CT Grade が 2 以上のとき重症とする。予後因子と造影 CT Grade のどちらを使っても判定できる
  • 予後因子は造影 CT Grade より、すべての症例で行え、繰り返し行うのに向く。ガイドラインは、入院時(入院中に発症したときは診断時)・24 時間以内・24〜48 時間に繰り返して判定することを強く推奨している(エビデンスの確実性は低い)。入院時に軽症と判定されても、後に重症化する例がある
  • 入院時の予後因子スコア(3 点以上を重症)で死亡を予測したときの精度は、ガイドライン作成 WG が 7 つの観察研究(24,243 人)で解析し、感度 0.62・特異度 0.90 だった。感度が比較的低いので、入院時に重症でなくても安心しきらない
  • ガイドラインが載せる 2016 年の全国調査では、重症と判定された例の致命率は、造影 CT Grade だけが重症の例で 2.1%、予後因子だけが重症の例で 9.0%、両方で重症の例で 19.1%だった
  • 予後因子の BUN・Cr・乏尿は「どれか 1 つでも当てはまれば 1 点」、Base Excess・ショックなども同じく「または」の項目は 1 点として数える(1 項目の中で 2 つ当てはまっても 1 点)

出典

  1. 急性膵炎診療ガイドライン 2021 改訂出版委員会 編. 急性膵炎診療ガイドライン 2021(第5版). 金原出版; 2021.(Ⅲ章 表2(p.26)、Ⅴ章 1 表1・図1(p.56)、BQ8(p.57)、CQ6(p.59)) https://www.jshbps.jp/huge/gl2021.pdf[ガイドライン]
  2. 単位の記し方: 血小板数 10 万/mm³ = 10 万/μL(×10⁴/μL で 10。共通の部品の単位)。原典の「≦」の向きはそのまま(10 以下)(換算式)[式の導き方]

確認日: 2026-10-15

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。