急性膵炎の重症度判定基準(厚生労働省 2008)
急性膵炎が重症かを、予後因子9項目(3点以上)と造影 CT Grade(2以上)のどちらかで判定する
あと 10 項目
基準
- 予後因子: Base Excess ≦ -3 mEq/L、またはショック
- 予後因子: PaO2 ≦ 60 mmHg、または呼吸不全
- 予後因子: BUN ≧ 40 mg/dL(Cr ≧ 2 mg/dL)、または乏尿
- 予後因子: LDH ≧ 基準値上限の 2 倍
- 予後因子: 血小板数 ≦ 10 万/mm³
- 予後因子: 総 Ca ≦ 7.5 mg/dL
- 予後因子: CRP ≧ 15 mg/dL
- 予後因子: SIRS 診断基準の陽性項目数 ≧ 3
- 予後因子: 年齢 ≧ 70 歳
- 造影 CT Grade 2 以上(膵外進展度の点と膵の造影不良域の点の合計が 2 点以上)
注意
- 厚生労働省の研究班(難治性膵疾患に関する調査研究班)が 2008 年に作った急性膵炎の重症度判定基準。予後因子 9 項目(各 1 点)が 3 点以上、または造影 CT Grade が 2 以上のとき重症とする。予後因子と造影 CT Grade のどちらを使っても判定できる
- 予後因子は造影 CT Grade より、すべての症例で行え、繰り返し行うのに向く。ガイドラインは、入院時(入院中に発症したときは診断時)・24 時間以内・24〜48 時間に繰り返して判定することを強く推奨している(エビデンスの確実性は低い)。入院時に軽症と判定されても、後に重症化する例がある
- 入院時の予後因子スコア(3 点以上を重症)で死亡を予測したときの精度は、ガイドライン作成 WG が 7 つの観察研究(24,243 人)で解析し、感度 0.62・特異度 0.90 だった。感度が比較的低いので、入院時に重症でなくても安心しきらない
- ガイドラインが載せる 2016 年の全国調査では、重症と判定された例の致命率は、造影 CT Grade だけが重症の例で 2.1%、予後因子だけが重症の例で 9.0%、両方で重症の例で 19.1%だった
- 予後因子の BUN・Cr・乏尿は「どれか 1 つでも当てはまれば 1 点」、Base Excess・ショックなども同じく「または」の項目は 1 点として数える(1 項目の中で 2 つ当てはまっても 1 点)
出典
- 急性膵炎診療ガイドライン 2021 改訂出版委員会 編. 急性膵炎診療ガイドライン 2021(第5版). 金原出版; 2021.(Ⅲ章 表2(p.26)、Ⅴ章 1 表1・図1(p.56)、BQ8(p.57)、CQ6(p.59)) https://www.jshbps.jp/huge/gl2021.pdf[ガイドライン]
- 単位の記し方: 血小板数 10 万/mm³ = 10 万/μL(×10⁴/μL で 10。共通の部品の単位)。原典の「≦」の向きはそのまま(10 以下)(換算式)[式の導き方]
確認日: 2026-10-15
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。