臨床計算ツール

副腎静脈サンプリングの評価(側方性指数 LI)

左右の副腎静脈のアルドステロンとコルチゾールから、側方性指数 LI(優位側の A/C ÷ 反対側の A/C)を求め、ACTH 負荷後の LI の区切りで読む

あと 5 項目

副腎静脈の採血で、ACTH 負荷をしたか

ACTH 負荷後の採血のとき「負荷あり」。ガイドラインの LI の区切りは負荷後の値に対するもの

50〜200000
pg/mL

左の副腎静脈と同じ単位で入れる(比の比なので、左右で単位がそろっていれば結果は同じ)

5〜3000
μg/dL

左の副腎静脈と同じ単位で入れる

50〜200000
pg/mL

右の副腎静脈と同じ単位で入れる

5〜3000
μg/dL

右の副腎静脈と同じ単位で入れる

計算した値

  • 各側の A/C = 副腎静脈のアルドステロン ÷ 副腎静脈のコルチゾール。LI = A/C の高い側(優位側)の A/C ÷ 反対側の A/C。小数第2位に四捨五入してから区切りと比べる

基準

  • ACTH 負荷後の LI が 4 を超える
  • ACTH 負荷後の LI が 2 以上 4 以下(境界域)

注意

  • LI は、優位側(アルドステロン/コルチゾール比〈A/C〉の高い側)の副腎静脈の A/C を、反対側の副腎静脈の A/C で割った値(日本内分泌学会の PA 診療ガイドライン 2021 の定義)
  • ガイドラインは、ACTH 負荷後の LI が 4 を超えることを、片側性 PA の副腎摘出術の適応の指標として推奨する(CQ16)。LI の区切りで推奨しているのは ACTH 負荷後の値だけで、ACTH 負荷なしの LI の区切りは示していない。この画面は、ACTH 負荷なしでは LI の値だけを出し、判定は出さない
  • ガイドラインの解説は、日本の PA の全国調査(JPAS)で、ACTH 負荷なしの LI が 8.3 を超えた患者は、ACTH 負荷後に両側性と診断されても手術の成績がよかったと書き、LI が高いときは負荷なしの局在も診断に役立つことを示す結果とする。ACTH 負荷後の LI が 2.6〜3 を超えると片側性 PA と報告された研究があるが、この範囲の LI は本態性高血圧と重なる、とも書く
  • LI を読む前に、左右の副腎静脈へ選択的に挿入できたかを、selectivity index(SI。副腎静脈のコルチゾール ÷ 下大静脈のコルチゾール)で確かめる。ガイドラインが推奨する SI の区切りは、ACTH 負荷なしで 2.0 以上、負荷後で 5.0 以上(CQ15)。この画面は SI を計算しない(下大静脈の値を聞かない)
  • 腺腫がコルチゾールも分泌していると、反対側の副腎静脈のコルチゾールが抑えられて SI が下がり、優位側の A/C が下がって反対側の A/C が上がるので、LI が下がって片側性 PA を見逃しうる。ガイドラインは、LI だけでなく、副腎静脈のアルドステロン濃度とその左右比も合わせて局在を判断することを推奨する(CQ16)
  • contralateral ratio(CR。非優位側の副腎静脈の A/C ÷ 下大静脈または末梢血の A/C)が 1 未満であることを、LI と併用する提案がガイドラインにある。この画面は CR を計算しない(下大静脈の値を聞かない)。ガイドラインは、ACTH 負荷が SI を上げ、両側の副腎静脈への選択的挿入の成功率を上げるとして、AVS の間の ACTH 負荷を推奨する(CQ14 Point 1、推奨の強さ 1B)。一方で、ACTH 負荷で局在診断の精度が上がるという明らかな根拠は無く(Point 2)、ACTH の投与方法(ボーラス・持続・両方)のどれが優れるかの明らかな根拠も無いとする(CQ14)

出典

  1. Naruse M, Katabami T, Shibata H, et al. Japan Endocrine Society clinical practice guideline for the diagnosis and management of primary aldosteronism 2021. Endocr J. 2022;69(4):327-359.(Abstract、CQ14(p.340)・CQ15(p.340)・CQ16(p.341)とその解説) DOI: 10.1507/endocrj.EJ21-0508、https://www.jstage.jst.go.jp/article/endocrj/69/4/69_EJ21-0508/_pdf[ガイドライン]

確認日: 2026-10-16

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。