ARIA の画像上の重症度(ARIA-E・ARIA-H)
抗アミロイドβ抗体の治療で MRI に見える ARIA を、ARIA-E の領域の大きさと ARIA-H の微小出血の新規の数・表在性ヘモジデリン沈着の部位数から、軽度・中等度・重度に分ける(Salloway 2022)
ARIA-E(単一の領域)の大きさ あと 1 項目
ARIA-E(複数の領域)の最大の領域の大きさ あと 1 項目
新たに出現した微小出血(ARIA-H)の数 あと 1 項目
表在性ヘモジデリン沈着(ARIA-H)の部位数 あと 1 項目
計算式
- ARIA-E: 単一の領域が 5 cm 未満なら軽度、単一の領域が 5〜10 cm か、複数の領域がすべて 10 cm 未満なら中等度、10 cm を超える領域があれば重度(単一の領域か複数の領域かで、入れる欄が違う)
- ARIA-H(微小出血): 新たに出現した数が 1〜4 個なら軽度、5〜9 個なら中等度、10 個以上なら重度
- ARIA-H(表在性ヘモジデリン沈着): 部位が 1 か所なら軽度、2 か所なら中等度、3 か所以上なら重度
- ARIA-E・微小出血・表在性ヘモジデリン沈着は別々に出し、1つの重症度にまとめない。入れなかった所見の出力は出ない
注意
- 画像上(MRI)の重症度で、症状の重症度ではない。原典(Salloway 2022)は、症状の最大の重症度を、画像上の重症度とは別の表で示している
- ARIA-E は T2 FLAIR を主な撮像で、ARIA-H はグラディエントエコーで評価している(原典の Methods)。微小出血の数は、「新たに出現した」ものの数(添付文書の表も微小出血に「新規」と書く)
- Salloway 2022 は新たに出現した表在性ヘモジデリン沈着を数える。添付文書の表はこの欄に「新規」を書かない
- 原典は ARIA-E・微小出血・表在性ヘモジデリン沈着を別々に分けている。この画面も別々に出し、1つの重症度にはまとめない
- この基準は、aducanumab を用いた2つの第3相試験の報告(Salloway 2022)のもの。日本の抗アミロイドβ抗体2剤の添付文書(レケンビ 2026年9月改訂〔第6版〕・ケサンラ 2026年8月改訂〔第6版〕。「7. 用法及び用量に関連する注意」の【参考】)の画像上の重症度の表は、2剤で同じ文で、閾値は Salloway 2022 と同じ(ARIA-E の 5 cm・10 cm、微小出血は新規の 1〜4/5〜9/10 個以上、表在性ヘモジデリン沈着は 1/2/3 か所以上)。投与の継続・中止・再開の判断と投与量は、この画面では出さない
- 添付文書の表は、この画面の基準に次の語を足している。ARIA-E の軽度は「脳溝、皮質、又は皮質下白質の1ヵ所に限局した」5 cm 未満、中等度は「最大径が5〜10cm」の1か所、重度は「脳回腫脹及び脳溝消失を伴う」10 cm 超で「1ヵ所又は複数ヵ所に独立した病変」。Salloway 2022 の本文は大きさと領域の数だけを書くので、この画面の帯は大きさと領域の数だけで決め、付帯所見は見ない。この画面の「重度」は、脳回腫脹・脳溝消失の有無を見ていない
- 複数の領域で最大がちょうど 10 cm の組合せは、Salloway 2022 と添付文書の表のどちらの文にも当たらないため、段階を決めない。Salloway 2022 の補足資料 eTable 1 は、本文が ARIA の種類と画像上の重症度(範囲・広がりを含む)の記載があると書くが、未読
出典
- Salloway S, Chalkias S, Barkhof F, et al. Amyloid-Related Imaging Abnormalities in 2 Phase 3 Studies Evaluating Aducanumab in Patients With Early Alzheimer Disease. JAMA Neurol. 2022;79(1):13-21.(Methods(MRI の評価・ARIA の画像上の重症度の段落)、Table 2 の見出し(Radiographic Severity of ARIA)) PMID: 34807243、DOI: 10.1001/jamaneurol.2021.4161、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8609465/[原著]
- エーザイ株式会社. レケンビ点滴静注200mg・500mg 添付文書(レカネマブ〔遺伝子組換え〕). 2026年9月改訂(第6版).(7. 用法及び用量に関連する注意の【参考】〈ARIAの重症度分類:MRI画像による分類〉の表(ARIA-E・ARIA-H)) https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/170033_1190408A1025_1_05[添付文書]
上記の資料をもとに、当ツールが編集・加工して作成しました(国・作成元が作成したものではありません)
- 日本イーライリリー株式会社. ケサンラ点滴静注液350mg 添付文書(ドナネマブ〔遺伝子組換え〕). 2026年8月改訂(第6版).(7. 用法及び用量に関連する注意の【参考】〈ARIAの重症度分類:MRI画像による分類〉の表(ARIA-E・ARIA-H)) https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/530471_1190409A1020_1_06[添付文書]
上記の資料をもとに、当ツールが編集・加工して作成しました(国・作成元が作成したものではありません)
- 厚生労働省医薬局医薬品審査管理課長. レカネマブ(遺伝子組換え)製剤の最適使用推進ガイドラインについて(医薬薬審発 1219 第2号、令和5年12月19日).(5.投与に際して留意すべき事項、4.投与対象となる患者及び投与施設(ARIA に関する記述)) https://www.pmda.go.jp/files/000265887.pdf[ガイドライン]
上記の資料をもとに、当ツールが編集・加工して作成しました(国・作成元が作成したものではありません)
確認日: 2026-10-20
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。