臨床計算ツール

ATS/IDSA 2007 重症市中肺炎基準

市中肺炎が重症かを、大基準2項目・小基準9項目で判定する(大基準1つ以上、または小基準3つ以上)

あと 11 項目

大基準

0/2
敗血症性ショックで、昇圧薬が必要
呼吸不全で、挿管して行う機械換気(侵襲的な機械換気)が必要

小基準

0/9
4〜50
回/分

30回/分以上で該当

40〜600
mmHg

250 以下で該当。PaO2(Torr)を FiO2(割合)で割った値を入れる。例: PaO2 60 Torr・FiO2 40% なら 60 ÷ 0.4 = 150

胸部画像で、複数の肺葉にまたがる浸潤影がある
錯乱・見当識障害がある

人・場所・時間のいずれかについて、新たに見当識障害が出ている

5〜100
mg/dL

20 mg/dL 以上で該当

1000〜50000
/μL

4,000/μL 未満で該当。感染によるものだけを数え、化学療法によるものは含めない。例: 3500。検査結果が ×10³/μL で「3.5」なら 3500 と入れる

1〜80
×10⁴/μL

10万/μL 未満(10 未満)で該当。例: 9.5(9.5万/μL)。結果が ×10³/μL で「95」なら 9.5、/μL で「95000」なら 9.5 と入れる

34〜41
℃

36.0 ℃ 未満で該当

積極的な輸液蘇生が必要な低血圧

基準

  • 大基準: 敗血症性ショックで昇圧薬が必要
  • 大基準: 呼吸不全で、挿管して行う機械換気が必要
  • 小基準: 呼吸数 30回/分以上
  • 小基準: PaO2/FiO2 比 250 以下
  • 小基準: 複数の肺葉にまたがる浸潤影
  • 小基準: 錯乱・見当識障害
  • 小基準: BUN 20 mg/dL 以上
  • 小基準: 白血球数 4,000/μL 未満
  • 小基準: 血小板数 10万/μL 未満
  • 小基準: 深部体温 36 ℃ 未満
  • 小基準: 積極的な輸液蘇生が必要な低血圧

注意

  • 市中肺炎が重症かを判定する基準(重症の定義)。大基準を1つ以上、または小基準を3つ以上満たすと重症とする
  • 2007年のこの基準は、2019年と2025年のガイドラインでも、重症の検証された定義として表に載っている
  • 昇圧薬も機械換気も必要としない患者では、小基準を臨床判断と併せて、より高い強度の治療が必要かの判断に使うことが、2019年のガイドラインで条件付きで推奨されている(エビデンスの確実性は低い)
  • 白血球減少は感染によるものだけを数え、化学療法によるものは含めない
  • 2007年の表は、非侵襲的換気が必要なことを呼吸数または PaO2/FiO2 比の基準の代わりにしてよいとしている。2019年・2025年の表にはこの注がない。この計算は、非侵襲的換気が必要なことを呼吸数・PaO2/FiO2 比の基準の代わりには数えない(大基準の機械換気は、挿管して行うもの)
  • 2007年の表は、ほかに考える基準として、糖尿病でない人の低血糖、急性アルコール中毒またはアルコール離脱、低ナトリウム血症、説明のつかない代謝性アシドーシスまたは乳酸の上昇、肝硬変、無脾症を挙げている。この計算の判定には入れていない

出典

  1. Mandell LA, Wunderink RG, Anzueto A, Bartlett JG, Campbell GD, Dean NC, Dowell SF, File TM Jr, Musher DM, Niederman MS, Torres A, Whitney CG. Infectious Diseases Society of America/American Thoracic Society consensus guidelines on the management of community-acquired pneumonia in adults. Clin Infect Dis. 2007;44 Suppl 2:S27-S72.(Table 4(p.S37)、推奨 7・8) PMID: 17278083、DOI: 10.1086/511159[原著]
  2. Metlay JP, Waterer GW, Long AC, et al. Diagnosis and treatment of adults with community-acquired pneumonia. An official clinical practice guideline of the American Thoracic Society and Infectious Diseases Society of America. Am J Respir Crit Care Med. 2019;200(7):e45-e67.(Table 1、Question 7) PMID: 31573350、DOI: 10.1164/rccm.201908-1581ST[ガイドライン]
  3. Jones BE, Ramirez JA, Oren E, Soni NJ, et al. Diagnosis and management of community-acquired pneumonia. An official American Thoracic Society clinical practice guideline. Am J Respir Crit Care Med. 2026;212(1):24-44.(Table 2) DOI: 10.1164/rccm.202507-1692ST、https://academic.oup.com/ajrccm/article/212/1/24/8435770[ガイドライン]
  4. 単位の換算: 血小板数 100,000/μL = 10万/μL(×10⁴/μL で 10)。原典の「<」の向きはそのまま(10 未満)(換算式)[式の導き方]

確認日: 2026-10-15

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。