臨床計算ツール

BPP(Biophysical Profile、胎児の生物物理学的スコア。BPS とも)

胎児の呼吸様運動・体の動き・筋緊張・羊水量と NST の5項目を、各2点か0点で足して0〜10点にし、胎児の状態を評価する

あと 5 項目

NST(胎児心拍数の一過性頻脈)

20分間の観察で、一過性頻脈が2回以上。大きさと長さの目安は、在胎32週未満で 10 bpm・10秒、32週以降で 15 bpm・15秒

胎児の呼吸様運動

30分間の観察で、30秒以上続く呼吸様運動が1回以上(しゃっくりを含む)

胎児の体の動き

30分間の観察で、体幹または四肢の動きが3回以上。日本産科婦人科学会雑誌 2006 の表は、連続する動きは1回とみなす

胎児の筋緊張

30分間の観察で、体幹または四肢が屈曲から伸展し、すぐに屈曲に戻る動きが1回以上。日本産科婦人科学会雑誌 2006 の表は、手掌の開閉運動が少なくとも1回あればよいとする

羊水量

最大垂直ポケットが 2 cm を超える

注意

  • 胎児の状態を、超音波で見る4項目(呼吸様運動・体の動き・筋緊張・羊水量)と NST の5項目の合計で評価する。基準を満たす項目は2点、満たさない項目は0点。観察は30分行う。基準を満たす所見は、観察できた時点で「ある」と数えてよいが、「ない」と数えるには30分の観察が要る
  • 羊水量が基準を満たすかで、同じ合計点でも判定が変わる。8点は羊水量が基準を満たせば正常、満たさなければ疑わしい。6点は羊水量が基準を満たせば疑わしい、満たさなければ異常。10点、4点、2点、0点は羊水量によらず判定が決まる
  • 判定と、点数ごとの対応は資料で割れる。この画面の判定は AJOG 2022 の Table 3。この画面の判定名(正常・equivocal・abnormal・very abnormal)と、日本産科婦人科学会雑誌 2006 の解説の表2の診断名(8点で羊水量が減っているときは Chronic asphyxia)は別の言葉
  • 羊水量の基準は、AJOG 2022 の表が「2 cm を超える」、日本産科婦人科学会雑誌 2006 の表が「垂直断面像で 2 cm 以上」と書き、2 cm ちょうどの扱いが割れる。AJOG 2022 の中でも、Table 2・3 の正常は「>2 cm」、Table 3 の equivocal・abnormal は「below 2 cm」で、2 cm ちょうどはどちらにも入らない。NST の一過性頻脈の大きさと長さも、AJOG 2022 は在胎週数で分け(32週未満は 10 bpm・10秒)、同誌 2006 は 15 bpm・15秒以上と書く
  • 超音波の4項目だけで評価し NST を行わない方法(8点満点)が、AJOG 2022 の推奨の表に書かれている。この画面は NST を含む5項目(10点満点)の点数で、8点満点の評価には使わない
  • NST と羊水量だけで評価する簡易な方法(modified BPP)は、別の方法。この画面の対象ではない

出典

  1. Manning FA, Platt LD, Sipos L. Antepartum fetal evaluation: development of a fetal biophysical profile. Am J Obstet Gynecol. 1980;136(6):787-795.(本文)(原典未見) PMID: 7355965、DOI: 10.1016/0002-9378(80)90457-3[原著]
  2. Baschat AA, Galan HL, Lee W, DeVore GR, Mari G, Hobbins J, Vintzileos A, Platt LD, Manning FA. The role of the fetal biophysical profile in the management of fetal growth restriction. Am J Obstet Gynecol. 2022;226(4):475-486.(Table 2(p.477)、Table 3(p.478)、Table 4(p.482)) DOI: 10.1016/j.ajog.2022.01.020[解説・総説]
  3. 柳下正人. エコーによる胎児機能評価. クリニカルカンファレンス(2)胎児評価を考える. 日本産科婦人科学会雑誌. 2006;58(9):N-182-N-191.(表1(p.N-184)、表2・3(p.N-185)) https://fa.kyorin.co.jp/jsog/readPDF.php?file=to63/58/9/KJ00004362506.pdf[解説・総説]

確認日: 2026-10-16

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。