臨床計算ツール

BNP / NT-proBNP(心不全診断のカットオフ)

外来と急性の呼吸困難で、BNP・NT-proBNP の値が心不全の診断のどの区分に当たるか

あと 3 項目

場面
測定した項目
5〜35000
pg/mL

選んだ項目(BNP か NT-proBNP)の値を pg/mL で入れる

基準

  • 外来のカットオフ: BNP 35 pg/mL 以上
  • 外来のカットオフ: NT-proBNP 125 pg/mL 以上
  • 入院・増悪時のカットオフ: BNP 100 pg/mL 以上
  • 入院・増悪時のカットオフ: NT-proBNP 300 pg/mL 以上

注意

  • 外来と入院・急性では、根拠にした資料が違う(出典欄を参照)。外来の BNP 35・NT-proBNP 125 未満は、心不全の診断を「ありそうにない」とする値でもある
  • 急性の呼吸困難での除外の側の値(BNP 100 未満・NT-proBNP 300 未満)の陰性的中率は 94〜98%。確定の側の値は、年齢別の NT-proBNP(50歳未満 450・50〜75歳 900・75歳超 1800 pg/mL)を使うことが勧められる。除外と確定の間はグレーゾーンで、追加の検査(胸部X線・肺エコー・心エコー)が要る
  • ナトリウム利尿ペプチドは心不全に特異的ではない。急性冠症候群・肺塞栓症・心筋炎・弁膜症・不整脈・心膜疾患・肺高血圧・高齢・貧血・腎疾患・敗血症・脳卒中・肺疾患(肺炎・COPD・睡眠時無呼吸)・肝疾患などで上がり、肥満(BMI の増加)・急性の肺水腫(flash pulmonary edema)・心膜疾患では心不全でも低めになる。eGFR 30 mL/min/1.73m² 未満では上がりやすい。肥満を合併した HFpEF では、正常値でも心不全を除外できない。値だけで診断せず、病歴・身体所見・ほかの検査と合わせて判断する
  • サクビトリル/バルサルタンを始めると、BNP は分解が抑えられて、使い始めから 8〜10 週ごろまで一時的に上がるので、BNP の値の解釈に注意が要る(NT-proBNP とは値が食い違うことがある)。同じ患者の経過は、同じ項目・同じ測定法で比べる
  • 「予後の評価」「治療の効果を見るための繰り返しの測定(変化率)」は、この画面の対象ではない(診断のカットオフだけ)

出典

  1. 日本心不全学会. 血中 BNP や NT-proBNP を用いた心不全診療に関するステートメント 2023年改訂版(2023年10月17日).(図2(p.3)と区分の見出し) https://www.jhfs.or.jp/statement-guideline/files/statement20231017.pdf[ガイドライン]
  2. 日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン. 2025年改訂版 心不全診療ガイドライン(JCS/JHFS 2025 Guideline on Diagnosis and Treatment of Heart Failure. Kitai T, Kohsaka S, Kato T, et al. J Card Fail. 2025).(3.1.1 心不全の診断(p.34)・図12(p.34)・表13(p.35)) PMID: 40155256、DOI: 10.1016/j.cardfail.2025.02.014、https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Kato.pdf[ガイドライン]
  3. Tsutsui H, Albert NM, Coats AJS, et al. Natriuretic peptides: role in the diagnosis and management of heart failure: a scientific statement from the Heart Failure Association of the European Society of Cardiology, Heart Failure Society of America and Japanese Heart Failure Society. Eur J Heart Fail. 2023;25(5):616-631.(Figure 5(p.622)・Acute heart failure の節・Chronic heart failure の節) PMID: 37098791、DOI: 10.1002/ejhf.2848[ガイドライン]

確認日: 2026-10-15

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。