カナダ頚椎ルール(Canadian C-spine Rule)
意識清明で安定した外傷患者に、頚椎の画像検査が要るかを決める規則
あと 8 項目
基準
- 年齢が 65歳以上
- 危険な受傷機転がある
- 腕や脚にしびれがある
- 単純な追突の自動車事故だった
- 救急外来で座った姿勢でいられる
- 受傷後、いつでも歩けた
- 首の痛みが遅れて出た
- 頚椎の正中に圧痛が無い
- 首を左右に45度回せない
注意
- 対象は、頭頚部の急性の鈍的外傷で、意識清明(GCS 15)かつバイタルサインが安定(収縮期血圧 90 mmHg 超、呼吸数 10〜24回/分)の成人。次の場合は対象外: 16歳未満、単純な裂創などの軽傷、GCS が 15 未満、著しく異常なバイタルサイン、受傷から48時間を超えている、穿通性外傷、急性の麻痺がある、既知の脊椎疾患がある(強直性脊椎炎・関節リウマチ・脊柱管狭窄・頚椎の手術歴)、同じ受傷での再受診、妊娠。この画面は年齢の下限を警告で示す
- 段階の順に使う。高リスク因子が1つでもあれば、首の可動域は調べずに画像検査。高リスク因子が無いときだけ、低リスク因子と首の回旋を調べる。首の可動域を安全に調べられるのは、高リスク因子が無く低リスク因子があるときだけ。首の回旋は患者が自分で行い、痛みがあっても左右に45度ずつ回せれば画像検査は不要
- 危険な受傷機転の内訳は、落下の高さが1 m 以上または階段5段、衝突の速度が時速 100 km 超(原著の表の脚注)
- 同じ研究グループの比較研究(2003)では、首の回旋を調べなかった患者が 845人(10.2%)いた。その患者を除くと、カナダ頚椎ルールの感度は 99.4%、NEXUS の低リスク基準は 90.7%(抄録)
- 原著の導出(8924人)では、このルールは重要な頚椎損傷 151人に対して感度 100%(95%CI 98〜100%)、特異度 42.5%(95%CI 40〜44%)だった(交差検証)
出典
- Stiell IG, Wells GA, Vandemheen KL, et al. The Canadian C-spine rule for radiography in alert and stable trauma patients. JAMA. 2001;286(15):1841-1848.(表3・表4の脚注、Methods、Comment、抄録) PMID: 11597285、DOI: 10.1001/jama.286.15.1841[原著]
- Stiell IG, Clement CM, McKnight RD, et al. The Canadian C-spine rule versus the NEXUS low-risk criteria in patients with trauma. N Engl J Med. 2003;349(26):2510-2518.(抄録)(原典未見) PMID: 14695411、DOI: 10.1056/NEJMoa031375[原著]
- NICE. Spinal injury: assessment and initial management (NG41). 2016(2025年表示の版)(勧告 1.1.5・1.4.5・1.4.7・1.4.8) https://www.nice.org.uk/guidance/ng41[ガイドライン]
確認日: 2026-10-13
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。