臨床計算ツール

CATCH2 小児頭部外傷ルール(2018年)

小児の軽症頭部外傷で、頭部 CT が必要かを8因子で見る(CATCH の現行版)

あと 8 項目

受傷から2時間たっても、Glasgow Coma Scale が15点に達していない(15点未満)

受傷後2時間の時点での値(原著の項目は「受傷後2時間の GCS が15未満」)

開放性または陥没骨折が疑われる
頭痛が悪化してきている(悪化する頭痛の経過)
診察時に易刺激性(いらいらして落ち着かない)がある
頭蓋底骨折の徴候がある

鼓室内出血・パンダの目(raccoon eyes)・耳漏または鼻漏(髄液)・Battle 徴候のいずれか

頭皮に大きな波動のある血腫(boggy hematoma)がある
危険な受傷機転

自動車事故、91 cm(3フィート)以上または階段5段以上からの転落、ヘルメットなしの自転車からの転落(原著の例示)

0〜20
回

4回以上で因子あり(CATCH2 で足された因子)。吐いていなければ 0

基準

  • 受傷後2時間の GCS が15点未満
  • 開放性または陥没骨折の疑い
  • 頭痛の悪化
  • 診察時の易刺激性
  • 頭蓋底骨折の徴候
  • 頭皮の大きな波動のある血腫
  • 危険な受傷機転
  • 嘔吐が4回以上(CATCH2 で追加)

注意

  • 対象は、受傷後24時間以内の軽症頭部外傷(目撃された意識消失・明らかな健忘・目撃された見当識障害・持続する嘔吐〈2回以上〉・持続する易刺激性〈2歳未満〉のいずれかがあり、Glasgow Coma Scale が13〜15点)の0〜16歳(原著)
  • 原著は、明らかな穿通性の頭蓋損傷・明らかな陥没骨折、急性の局所神経脱落、慢性の全般的な発達遅滞、虐待が疑われる頭部外傷を除いて作られた。これらには使わない
  • 原型の CATCH(2010年。旧版は catch-head-injury)は7因子。2018年の検証で、7因子のままでは脳神経外科的介入の感度が91.3%(95%信頼区間 72.0〜98.9%)で、「嘔吐4回以上」を足した8因子(CATCH2)は100%(85.2〜100%)、CT での脳損傷の感度は99.5%(97.2〜100%)だった。原著者らは CATCH2 の実装での追加の検証を勧めている
  • このルールが決めるのは頭部 CT の要否だけで、診察や経過観察の要否は示さない
  • 外部の前向き研究(Babl 2017)は2010年の7因子の旧版を検証したもので、その感度は高リスク因子だけで95.2%(95%信頼区間 76.2〜99.9%)、中リスク因子を含めると88.7%(82.2〜93.4%)で、適用できた患者は全体の25%だった

出典

  1. Osmond MH, Klassen TP, Wells GA, et al. CATCH: a clinical decision rule for the use of computed tomography in children with minor head injury. CMAJ. 2010;182(4):341-348.(Box 1) PMID: 20142371、DOI: 10.1503/cmaj.091421[原著]
  2. Osmond MH, Klassen TP, Wells GA, et al. Validation and refinement of a clinical decision rule for the use of computed tomography in children with minor head injury in the emergency department. CMAJ. 2018;190(27):E816-E822.(Box 1・Box 3) PMID: 29986857、DOI: 10.1503/cmaj.170406[原著]
  3. Babl FE, Borland ML, Phillips N, et al. Accuracy of PECARN, CATCH, and CHALICE head injury decision rules in children: a prospective cohort study. Lancet. 2017;389(10087):2393-2402.(抄録) PMID: 28410792、DOI: 10.1016/S0140-6736(17)30555-X[原著]

確認日: 2026-10-13

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。