CML の治療効果判定規準(ELN 2025 のマイルストーン)
慢性骨髄性白血病(CML)の TKI 治療の効果を、3・6・12 か月などの BCR::ABL1 IS で、良好・警告・不良に分ける
あと 2 項目
基準
- 3 か月: BCR::ABL1 IS が 10% 超
- 3 か月: 10% 超が 1〜3 か月以内の検査でも確認された
- 3 か月: BCR::ABL1 IS が 10% 以下
- 6 か月: BCR::ABL1 IS が 10% 超
- 6 か月: BCR::ABL1 IS が 1% 超
- 6 か月: BCR::ABL1 IS が 1% 以下
- 12 か月: BCR::ABL1 IS が 1% 超
- 12 か月: BCR::ABL1 IS が 0.1% 超
- 12 か月: BCR::ABL1 IS が 0.1% 以下
- 随時: BCR::ABL1 IS が 1% 超
- 随時: BCR::ABL1 IS が 0.1% 超
- 随時: BCR::ABL1 IS が 0.1% 以下
- 治療中の不良の所見: 以前の効果の消失・耐性の変異・高リスクの ACA
- 治療前: 高リスクの ACA、または ELTS スコアが高リスク
注意
- マイルストーンは TKI の効き(耐性の危険)を見るもので、副作用のために薬を替える必要は扱わない
- 切り替えの判断は、1 回の BCR::ABL1 IS だけで決めない。前回までの値の推移(遅れて反応する患者がいる)、用量の調整、服薬の状況をふまえる。明らかな理由(休薬・減量・服薬の不良など)がなく値が上がるときは、染色体検査とキナーゼ領域の変異検査を行い、TKI を切り替える
- 第1・第2・第3選択の TKI で、同じ定義を使う
- 12 か月の 1% 超(1〜10%)は、表が「本文の他の考慮を参照」と書く。本文は、併存症のある(多くは高齢の)患者で、切り替えた薬の副作用が問題になる場合に、より控えめな方針を考えうるとする
- ELN 2025 は 2020 年版の「optimal・warning・failure」の呼び方を「favorable・warning・unfavorable」に改めた。3・6・12 か月の数値は 2020 年版と同じ
- 2020 年版(日本血液学会 2024年版 表4が従う版)の「いつでも」の欄は、不良(failure)に「1% 超」を含める。ELN 2025 は「以前の効果の消失」に改めている。この画面は ELN 2025 に従い、1% 超の値で不良の所見が無いときは判定を決めない
- 分子遺伝学的効果の呼び方(ELN 2025 表3): 完全細胞遺伝学的寛解に相当 1% 以下、MMR 0.1% 以下、MR4 0.01% 以下、MR4.5 0.0032% 以下、MR5 0.001% 以下。深い分子遺伝学的効果(DMR)は MR4 以上
- BCR::ABL1 は、国際指標(IS)に換算した値で見る。標準的な転写産物(e13a2・e14a2。CML の 98%)が対象。まれな転写産物では個別に測定する
- この画面は分子遺伝学的なマイルストーンの判定で、血液学的効果(CHR など)と細胞遺伝学的効果の判定は含まない
出典
- Apperley JF, Milojkovic D, Cross NCP, et al. 2025 European LeukemiaNet recommendations for the management of chronic myeloid leukemia. Leukemia. 2025.(Table 4(p.5)、Table 3(p.4)、Milestones of response の節) DOI: 10.1038/s41375-025-02664-w、https://www.leukemia-net.org/leukemias/cml/recommendations/e8078/infoboxContent11504/ApperleyetalLeukemia2025CMLELN2025GuidelinesforRx.pdf[ガイドライン]
- 日本血液学会 編. 造血器腫瘍診療ガイドライン 第3.1版(2024年版). 金原出版; 2024. Ⅰ-4 骨髄増殖性腫瘍(MPN).(表3、表4) https://www.jshem.or.jp/gui-hemali/1_4.html[ガイドライン]
- Hochhaus A, Baccarani M, Silver RT, et al. European LeukemiaNet 2020 recommendations for treating chronic myeloid leukemia. Leukemia. 2020;34(4):966-984.(Table 4)(原典未見) DOI: 10.1038/s41375-020-0776-2[ガイドライン]
確認日: 2026-10-16
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。