DRIP スコア(肺炎の薬剤耐性菌のリスク)
市中発症の肺炎で、薬剤耐性菌が原因の危険を、主要4項目(各2点)と副次的6項目(各1点)の合計(0〜14点)で見る
あと 10 項目
注意
- 原著の対象は、市中発症の肺炎で入院し、微生物学的に原因が確かめられた患者(導出は後ろ向き、検証は前向きの集団。各200例)。微生物学的に陰性だった例は、薬剤耐性菌の有無を決められないので解析に入れていない。原因を問わない肺炎での、より大きな集団での確かめが要ると著者は書く
- 薬剤耐性菌(DRP)は、市中肺炎の治療に勧められる薬の組み合わせ(例: セフトリアキソンとアジスロマイシン、またはレボフロキサシン)に耐性の菌。MRSA、緑膿菌、一部の腸内細菌科の菌などが含まれる
- 4点という区切りは、導出の集団で、薬剤耐性菌による肺炎の危険の低い群と高い群を最もよく分けた値
- 区切りの4点以上での性能(感度・特異度・陽性的中率・陰性的中率)は、導出の集団と検証の集団で違う(導出: 感度 0.76・特異度 0.91・陽性的中率 0.73・陰性的中率 0.92。検証: 感度 0.82・特異度 0.81・陽性的中率 0.68・陰性的中率 0.90)。著者は、検証での性能が実際の診療での性能を反映しないことがありうると書く
- 4点未満でも薬剤耐性菌による肺炎はある。原著では、4点未満なのに薬剤耐性菌だった例で最も多かった菌は MRSA だった。MRSA に特異的な因子を足すと、感度も特異度も有意に下がったと著者は書く
- 抗菌薬の使用は、原著の項目では60日以内(データは180日以内を集め、60日の区切りが最も予測に役立った)。薬の種類・投与経路は、原著の項目に定めがない
- 原著の限界として著者は、症例数が小さく一般化に限りがあること、微生物検査が標準化されておらず喀痰の培養では定着菌を拾いうることを挙げる。死亡などの転帰は、結論で、前向きの研究で調べる必要があると書く
出典
- Webb BJ, Dascomb K, Stenehjem E, Vikram HR, Agrwal N, Sakata K, Williams K, Bockorny B, Bennion D, Dean N, Wilson J, Brown SM, Sittig DF, Mayo R, Dean NC. Derivation and Multicenter Validation of the Drug Resistance in Pneumonia Clinical Prediction Score. Antimicrob Agents Chemother. 2016;60(5):2652-2663.(表3・方法・結果・考察) PMID: 26856838、DOI: 10.1128/AAC.03071-15、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4862530/[原著]
確認日: 2026-10-15
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。