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ファンコニ貧血の診断基準・重症度分類

A の臨床所見・B の検査所見・C の鑑別・D の遺伝学的検査から Definite を決め、好中球・血小板・網赤血球と輸血で Stage 1〜5 を決める、指定難病 285 の診断基準・重症度分類

あと 15 項目

A.臨床所見

0/7
5〜20
g/dL

10 g/dL 未満で A の1「汎血球減少」を満たす(好中球・血小板のどれか1つでも基準を満たせばよい)。診断の所見は、いずれの時期のものでもよい(留意事項 1)。例: 9.2

0〜20000
/μL

1,000/μL 未満で A の1を満たす。例: 800。結果が ×10³/μL で「0.8」なら 800 と入れる。万/μL ではなく /μL で入れる。いずれの時期の値でもよい

0〜500000
/μL

100,000/μL 未満で A の1を満たす。例: 80000(8万/μL)。結果が ×10³/μL で「80」なら 80000、万/μL で「8」なら 80000 と入れる。いずれの時期の値でもよい

皮膚の色素沈着がある
身体の先天異常がある(次のいずれか)

上肢: 親指の欠損・低形成、多指症、橈骨・尺骨の欠損。下肢: つま先合指、かかとの異常、股関節脱臼。骨格系: 小頭症、小顎症、二分脊椎、側湾症、肋骨の変形・欠損。性腺: 男性 性器形成不全症、停留睾丸、尿道下裂、小陰茎/女性 性器形成不全症、双角子宮、月経異常。眼: 小眼球、斜視、乱視、白内障。耳: 難聴、外耳道閉鎖、形態異常、中耳の異常。腎: 低形成、欠損、馬蹄腎、水腎症。消化管: 食道閉鎖、十二指腸閉鎖、鎖肛、気管食道瘻。心: 動脈管開存、心室中隔欠損等種々の先天性心奇形

-5〜3
SD

年齢相応身長の −2 SD 以下で A の4「低身長」を満たす(ちょうど −2.0 も満たす)。例: -2.3。年齢・性別の成長曲線の SD スコア

性腺機能不全がある

B.検査所見

0/2
染色体不安定性(染色体脆弱)を認める

マイトマイシン C などの DNA 鎖間架橋薬剤で処理をすると、染色体の断裂の増強やラジアル構造を持つ特徴的な染色体が観察される

FANCD2 産物に対するモノユビキチン化を認めない

C.鑑別診断

0/1
鑑別する疾患を除外できている

先天性角化不全症、シュワッハマン・ダイアモンド症候群、先天性無巨核球性血小板減少症、ピアソン症候群、色素性乾皮症、毛細血管拡張性運動失調症、ブルーム症候群、ナイミーヘン症候群、アルデヒド代謝酵素欠損症候群

D.遺伝学的検査

0/1
ファンコニ貧血責任遺伝子の変異が証明されている

FANCB と FANCR を除く遺伝子の変異を両アレルで証明、または男性で FANCB の変異を証明。資料の遺伝子: FANCA、FANCB、FANCC、FANCD1(BRCA2)、FANCD2、FANCE、FANCF、FANCG、FANCI、FANCJ(BRIP1)、FANCL、FANCM、FANCN(PALB2)、FANCO(RAD51C)、FANCP(SLX4)、FANCQ(XPF)、FANCR(RAD51)、FANCS(BRCA1)、FANCT(UBE2T)、FANCU(XRCC2)、FANCV(REV7)、FANCW(RFWD3)

重症度分類

0/4
0〜20000
/μL

例: 800。結果が ×10³/μL で「0.8」なら 800 と入れる。万/μL ではなく /μL で入れる。治療開始後は、直近6か月間で最も悪い状態の値で答える(留意事項 2)。診断の所見の時期とは別

0〜500000
/μL

例: 45000(4.5万/μL)。結果が ×10³/μL で「45」なら 45000、万/μL で「4.5」なら 45000 と入れる。治療開始後は、直近6か月間で最も悪い状態の値で答える

0〜300000
/μL

例: 55000。網赤血球の割合(%)で出ているときは、赤血球数(/μL)× 割合(%)÷ 100 で /μL にする(‰ で出ているときは ÷ 1000)。例: 網赤血球 1.5% で赤血球 3,000,000/μL(300 万)なら 3,000,000 × 1.5 ÷ 100 = 45,000。% の数字のまま掛けない。治療開始後は、直近6か月間で最も悪い状態の値で答える

0〜10
単位/月

1 か月あたりに必要な赤血球製剤の単位数。輸血を必要としないときは 0。毎月 2 単位以上で Stage 3、2 単位未満で Stage 2-b、不要で Stage 2-a(3項目の基準を満たすとき)。例: 4(毎月 4 単位)。治療開始後は、直近6か月間で最も悪い状態で答える

基準

  • Definite(①A + B + C を除外、または ②A + 遺伝子変異の証明)
  • Stage 5 の基準
  • Stage 4 の基準(網赤血球 40,000/μL 未満・好中球 500/μL 未満・血小板 20,000/μL 未満のうち2項目以上)
  • Stage 2・3 の基準(網赤血球 60,000/μL 未満・好中球 1,000/μL 未満・血小板 50,000/μL 未満のうち2項目以上)
  • 毎月 2 単位以上の赤血球輸血が必要
  • 赤血球輸血は必要だが毎月 2 単位未満
  • 赤血球輸血を必要としない

注意

  • 資料の診断のカテゴリーは Definite だけ。Definite に当たらない人の診断は資料が決めていない。臨床像のみでの確定診断は難しく、小児や青年期に発症した再生不良性貧血の人には染色体断裂試験を行って除外する必要がある、と参照ガイドは書く
  • Definite は2通り。(1)A の1項目以上を満たし、B の1か2を認め、C の疾患を除外できる。(2)A の1項目以上を満たし、遺伝子変異を証明(FANCB・FANCR を除く遺伝子は両アレル、FANCB は男性での変異)。(2)は C の除外を条件に書いていない(資料の文のまま)
  • A の汎血球減少は、ヘモグロビン 10 g/dL 未満・好中球 1,000/μL 未満・血小板 100,000/μL 未満のどれか1つでよい。低身長は、資料(厚生労働省)が「年齢相応身長の −2 SD 以下」と書く。参照ガイドは「半数以上は年齢相応身長の −2 SD 以下」と書き、厚生労働省の資料の書き方に従った
  • 診断の所見の好中球・血小板と、重症度の好中球・血小板は別の入力。診断の所見は、診断基準に特段の規定がなければ、いずれの時期のものでもよい(留意事項 1)。治療開始後の重症度は、適切な医学的管理の下で、直近6か月間で最も悪い状態を医師が判断する(留意事項 2)
  • 重症度は、後天性再生不良性貧血の重症度分類(平成29年度修正)の基準で見る。Stage 5 は好中球 200/μL 未満に加えて網赤血球 20,000/μL 未満か血小板 20,000/μL 未満。Stage 4 は網赤血球 40,000/μL 未満・好中球 500/μL 未満・血小板 20,000/μL 未満のうち2項目以上。Stage 3 と Stage 2 は網赤血球 60,000/μL 未満・好中球 1,000/μL 未満・血小板 50,000/μL 未満のうち2項目以上で、輸血の頻度で分かれる。輸血の単位数は薬剤の量ではなく、この画面は薬剤を扱わない
  • 参照ガイド(令和1年改訂版)の重症度基準は Stage 6(重症特殊型。MDS、白血病、固形がんの合併)を持ち、Stage 1 を「下記以外で輸血を必要としない」と書く。厚生労働省の指定難病の資料は Stage 1〜5 で、Stage 1 を「下記以外の場合」と書く。この画面は厚生労働省の資料に従い、Stage 6 は作らず、合併症は聞かない。MDS・白血病・固形がんを合併した人は、参照ガイドでは Stage 6 とされる。輸血を受けているのに Stage 2 以上の基準に当たらない人は、厚生労働省の資料では Stage 1(「下記以外の場合」)だが、参照ガイドの Stage 1 は輸血を必要としない人なので、参照ガイドの表ではどの stage にも当たらない。この画面は Stage 1 と出す
  • 血球の数の単位は、好中球・血小板・網赤血球とも /μL(万/μL ではない)。ヘモグロビンは g/dL
  • 指定難病の重症度分類の対象は Stage 2〜5(要件の判定に必要な事項 6)。高額な医療を継続することが必要な人は、重症度分類に一定以上当たらなくても対象とされる(留意事項 3)。参照ガイドの重症度分類の本文は、再生不良性貧血の重症度に該当しない場合でも、身体の先天異常や固形がんなどのために高額な医療を継続することが必要な人を医療費助成の対象とし、Stage 2〜5 と Stage 6 を指定難病の対象とする

出典

  1. 厚生労働省. 指定難病 285 ファンコニ貧血(概要、診断基準等). 情報提供元: 「ファンコニ貧血」研究班(研究代表者 矢部普正).(<診断基準> A・B・C・D・診断のカテゴリー、<重症度分類> Stage 1〜5・注、要件の判定に必要な事項 6、留意事項) https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/001175020.pdf[ガイドライン]

    上記の資料をもとに、当ツールが編集・加工して作成しました(国・作成元が作成したものではありません)

  2. Fanconi 貧血の診断基準と診療の参照ガイド改訂版作成のためのワーキンググループ. Fanconi 貧血診療の参照ガイド(令和1年改訂版). 2019年12月.(表1(診断基準、平成30年12月改訂)、表2(重症度基準、平成30年12月改訂)) https://zoketsushogaihan.umin.jp/file/2020/11.pdf[ガイドライン]

確認日: 2026-10-16

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。