臨床計算ツール

FEUN(尿素窒素排泄分画)

随時尿と血清の尿素窒素・クレアチニンから、濾過された尿素窒素のうち尿に出た割合を求める。腎前性と急性尿細管壊死の鑑別の手がかり

あと 4 項目

100〜2500
mg/dL

血清の BUN と同じ「尿素窒素」の値(片方だけ尿素そのものの値を入れない)。血清と同じ時刻に採った随時尿の値

5〜100
mg/dL

尿中尿素窒素と同じ単位で入れる

10〜400
mg/dL

血清クレアチニンと同じ単位で入れる。血清と同じ時刻に採った随時尿の値

0.3〜15
mg/dL

尿中クレアチニンと同じ単位で入れる

計算式

  • FEUN(%)=(尿中尿素窒素 ÷ BUN)÷(尿中クレアチニン ÷ 血清クレアチニン)× 100
  • 同じ式を「血清クレアチニン × 尿中尿素窒素 ÷(BUN × 尿中クレアチニン)」と書いてもよい。尿と血清の尿素窒素どうし、クレアチニンどうしを同じ単位で入れれば、単位は消える(尿量は式から消えるので、蓄尿は要らない)

注意

  • 急性腎障害の患者の、腎前性と急性尿細管壊死の鑑別に使う。区分を示した報告は、ICU を中心にした成人 102 例(急性間質性腎炎、急性糸球体腎炎、閉塞性腎症の患者は除く)の検討で、診断は担当の腎臓内科医の臨床判断だった
  • 利尿薬の影響を受けにくいとされ、利尿薬を使っているときに FENa の代わりに使われる。利尿薬を使っていた腎前性の患者の FEUN の平均は、使っていない患者とほぼ同じ(24.5% と 27.9%)だった。一方で、研究によって FENa より有用かどうかは割れている
  • 敗血症では、炎症に関わる物質が尿素の輸送に影響して、FEUN は当てにしにくいという報告がある
  • 高齢者は尿の濃縮力と尿素の再吸収が下がり、FEUN が高くなる。標準の境目は当てにしにくい
  • 境目は報告ごとに違う(35%、40%、30% など)。35% ちょうどの扱いも、「35% 以下」と「35% 未満」の書き方が報告の中で分かれる。腎機能が正常で水分が十分にある人の FEUN は 50〜65% とされる
  • 尿と血清は、どちらも尿素窒素(BUN と同じ形)でそろえる。片方だけ尿素そのものの値を入れない
  • 日本の急性腎障害診療ガイドラインは、腎前性と腎性の鑑別に FEUN などが従来から使われているが、いずれの検査も感度・特異度とも十分高いとは言えないと述べている
  • 尿と血清のクレアチニンどうしは、同じ単位で入れる。血清と尿は同じ時刻に採った検体の値

出典

  1. Carvounis CP, Nisar S, Guro-Razuman S. Significance of the fractional excretion of urea in the differential diagnosis of acute renal failure. Kidney Int. 2002;62(6):2223-2229.(抄録、Methods(FEUN の式と 35%・50% の理由)、Table 2、Discussion) PMID: 12427149、DOI: 10.1046/j.1523-1755.2002.00683.x[原著]
  2. Gotfried J, Wiesen J, Raina R, Nally JV Jr. Finding the cause of acute kidney injury: which index of fractional excretion is better? Cleve Clin J Med. 2012;79(2):121-126.(Key points、Fractional excretion of urea、Lim らと Diskin らの節、Fractional excretion of urea in children and the elderly) DOI: 10.3949/ccjm.79a.11030、https://www.ccjm.org/content/ccjom/79/2/121.full.pdf[解説・総説]
  3. 日本腎臓学会ほか編. AKI(急性腎障害)診療ガイドライン2016. 日腎会誌. 2017;59(4):419-533.(CQ5-3 の解説(日腎会誌 59(4) p.477)) https://cdn.jsn.or.jp/guideline/pdf/419-533.pdf[ガイドライン]

確認日: 2026-10-15

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。