臨床計算ツール

進行性骨化性線維異形成症の診断基準・重症度分類

異所性骨化・母趾の変形と ACVR1 遺伝子の変異で診断(Definite・Probable)し、mRS・食事・栄養・呼吸のいずれかが3以上かで重症度分類の対象を決める、指定難病 272 の基準

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A.症状

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進行性の異所性骨化がある(乳児期から学童期に初めてのフレアアップがあり、続いて筋肉・腱・筋膜・靱帯などの軟部組織が骨化する)

フレアアップは皮下の軟部組織の炎症性の腫れ。外傷(手術などの医療行為を含む)のあとに起こることが多いが、先行する外傷がはっきりしないこともあり、移動することもある。骨化の順序は、背側から腹側へ・体幹から四肢へ・頭側から尾側へが典型的で、多くは頭部か背部から始まる。横隔膜・舌・外眼筋・心筋・平滑筋は骨化しない

母趾の変形・短縮がある(生まれたときからある)

変形は外反母趾が多く、第一中足骨の遠位の関節面が傾いていることが多い。短縮は基節骨・第一中手骨にみられ、年齢とともに基節骨と末節骨が癒合することがある

そのほかの身体的特徴がある(生まれたときからの頸部の可動域制限、または母指の短縮・斜指・太い大腿骨頚部・脛骨近位の内側の骨突出)

頸部の可動域制限は頻度が高く、X 線で棘突起の肥大・高い椎体高・椎間関節の癒合をみる。母指の短縮・斜指・太い大腿骨頚部・脛骨近位内側の骨突出は、頻度は高くないがみられることがある

B.鑑別診断

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外傷性骨化性筋炎・進行性骨性異形成症・オールブライト遺伝性骨異栄養症を除外できる

C.遺伝学的検査

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ACVR1 遺伝子の変異を認める

診断基準は変異の種類を限らない。概要は、典型の変異(617G>A、R206H)のほかに、R206H 以外の変異を示す非典型例も報告されているとする

重症度分類

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mRS(日本版 modified Rankin Scale)の段階

「介助」には、手を貸すこと、声かけでの指示、そばでの見守りが含まれる。歩行は主に平地を歩けるかで判定し、杖や歩行器など歩くための補助具を使うことは介助に数えない。治療を始めたあとは、適切な医学的管理の下で治療が行われている状態で、直近6か月間で最も悪い状態を医師が判断する(留意事項 2)

食事・栄養のスケールの段階

治療を始めたあとは、適切な医学的管理の下で治療が行われている状態で、直近6か月間で最も悪い状態を医師が判断する(留意事項 2)

呼吸のスケールの段階

治療を始めたあとは、適切な医学的管理の下で治療が行われている状態で、直近6か月間で最も悪い状態を医師が判断する(留意事項 2)

基準

  • A 1)進行性の異所性骨化
  • A 2)母趾の変形・短縮
  • A 3)そのほかの身体的特徴
  • 鑑別すべき疾患を除外できる
  • ACVR1 遺伝子の変異を認める
  • mRS が 3 以上
  • 食事・栄養が 3 以上
  • 呼吸が 3 以上

注意

  • 診断基準は Definite と Probable を対象とする。Definite は A(症状)の1項目以上を満たし、B の鑑別すべき疾患を除外し、C の ACVR1 遺伝子の変異を満たすこと。Probable は A の 1)進行性の異所性骨化と 2)母趾の変形・短縮を満たし、B を除外したこと。遺伝子検査をしていなくても、Probable の条件には当たりうる
  • 重症度分類は、mRS・食事・栄養・呼吸のそれぞれのスケールで見て、いずれかが3以上なら対象とする。この画面は、診断基準を満たした人(Definite・Probable)にだけ出し、Possible や診断基準を満たさない人には出さない
  • 診断に使う所見は、診断基準に特段の規定がなければ、いずれの時期のものを使ってもよい(ただし経過を示す所見で確認できるものに限る。留意事項 1)。治療を始めたあとの重症度は、直近6か月間で最も悪い状態を医師が判断する(留意事項 2)
  • 症状の程度が重症度分類で一定以上に当たらない人でも、高額な医療を継続することが必要な人は、医療費助成の対象とされている(留意事項 3)。この画面の「対象外」は重症度分類の判定だけで、助成の可否の最終の判断ではない
  • mRS は、日本版 mRS 判定基準書の表の 0〜5 の6段階(資料の表には 6 死亡の行もあるが、重症度の判定には使わず選択肢にしない)。食事・栄養と呼吸のスケールは、0〜5 の6段階

出典

  1. 厚生労働省. 指定難病 272 進行性骨化性線維異形成症(概要、診断基準等). 情報提供元: 「脊柱靱帯骨化症に関する調査研究」(研究代表者 大川淳).(概要 要件の判定に必要な事項 6、<診断基準><診断のカテゴリー><重症度分類>(日本版 modified Rankin Scale 判定基準書・食事・栄養・呼吸の評価スケール)、診断基準及び重症度分類の適応における留意事項) https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/001175007.pdf[ガイドライン]

    上記の資料をもとに、当ツールが編集・加工して作成しました(国・作成元が作成したものではありません)

  2. 篠原幸人, 峰松一夫, 天野隆弘, 大橋靖雄, mRS 信頼性研究グループ. modified Rankin Scale の信頼性に関する研究 ―日本語版判定基準書および問診票の紹介―. 脳卒中. 2007;29(1):6-13.(表1 判定基準書の注) DOI: 10.3995/jstroke.29.6、https://www.jstage.jst.go.jp/article/jstroke/29/1/29_1_6/_article/-char/ja/[解説・総説]

確認日: 2026-10-21

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。