臨床計算ツール

高Na血症の自由水欠乏量

体内水分量と血清 Na から、血清 Na 140 を基準にした水の欠乏量を出す

推定の体内水分量 あと 2 項目
水欠乏量 あと 3 項目

体重に対する体内水分量の割合

資料によって割合が違う(男性は 60% または 55%)。高齢の年齢の線は資料に書かれていないので、当てはまるほうを選ぶ

0.5〜150
kg
120〜160
mEq/L

計算式

  • 体内水分量(TBW、L)= 体重(kg)× 割合。割合は、小児 0.6、非高齢の男性 0.6、非高齢の女性 0.5、高齢の男性 0.5、高齢の女性 0.45。別の資料では男性 0.55、女性 0.5
  • 水欠乏量(L)= TBW ×(1 − 140 ÷ 血清 Na)

注意

  • 原典はこの式を「従来の式」と呼び、純水分の喪失による高 Na 血症では欠乏量を適切に推定するが、低張液の喪失(水と Na・K を失う場合)では欠乏量を過小評価し、Na や K も補う必要があるときは役に立たないと述べて、使うことを勧めていない。原典は、輸液 1 L で血清 Na がどれだけ変わるかを出す式(Adrogué-Madias 式)で輸液の速度を決めている
  • 高 Na 血症は、原典では血清 Na が 145 mmol/L(mEq/L)を超える状態
  • 水欠乏量は、続いている水・電解質の喪失を含まない。原典は、続いている低張液の喪失は高 Na 血症を悪化させるので別に見込む必要があると述べる
  • 体内水分量の割合は資料で割れる。高 Na 血症の原典は小児 0.6、非高齢の男性 0.6・女性 0.5、高齢の男性 0.5・女性 0.45、低 Na 血症の解説は小児 0.6、男性 0.55、女性 0.5 としている。割合が大きいほど水欠乏量は大きく出る
  • このツールは補正の目標や量・速度を示さない。高 Na 血症の原典は、続いた期間が長い、または不明の患者では、血清 Na を最大 0.5 mmol/L/時で下げることで脳浮腫と痙攣を防げるとし、そのため、数時間で起きた場合を除くすべての高 Na 血症の患者で、1 日 10 mmol/L の低下を目標にすることを勧めている。速すぎる補正は脳浮腫の危険がある

出典

  1. Adrogué HJ, Madias NE. Hypernatremia. N Engl J Med. 2000;342(20):1493-1499.(本文 p.1498(従来の式)、Table 2(p.1497)、p.1493(高 Na 血症の定義)、p.1495(補正の目標)) PMID: 10816188、DOI: 10.1056/NEJM200005183422006[原著]
  2. Adrogué HJ, Madias NE. The challenge of hyponatremia. J Am Soc Nephrol. 2012;23(7):1140-1148.(Table 1の注) PMID: 22626822、DOI: 10.1681/ASN.2012020128、https://doi.org/10.1681/ASN.2012020128[解説・総説]

確認日: 2026-10-14

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。