臨床計算ツール

GLIM 基準(低栄養の診断)

低栄養を、表現型(体重減少・BMI・筋肉量)と病因(摂取・吸収の低下、炎症)の組み合わせで診断し、重症度を分ける

あと 7 項目

表現型基準

0/5
0〜30
%

意図しない体重減少。元の体重に対する減った割合。体重が増えているときは 0 を入れる

14〜50
kg/m²

身長と体重から求めるなら、別の計算ツール(BMI)が使える

18〜100
歳

低 BMI の区切りが 70歳未満と 70歳以上で違う

低 BMI の基準

原著の表に、一般の基準とアジア人の基準が並ぶ。アジア人の基準で低 BMI と診断したときは、BMI から重症度は決まらない(下の注意)

筋肉量が減っている

妥当性の確かめられた体組成の測定(DXA・生体電気インピーダンス・CT・MRI・超音波)で、基準より低い。使えないときは、身体診察、または上腕・下腿の周囲長で代えてよい。握力は補助の指標で、筋肉量の代わりにはならない

病因基準

0/2
食事の摂取量が減っている、または消化吸収が妨げられている

必要エネルギーの50%以下の摂取が1週間を超える、または量にかかわらず摂取の低下が2週間を超える、または、食べたものの消化・吸収に悪影響を及ぼす慢性の消化器の病態がある

炎症がある、または炎症を伴う病気・けががある

急性または慢性の病気・感染・外傷で、ふつう炎症の活動を伴うもの。一過性の軽い炎症は当てはまらない。判断に迷うときは CRP を測ってよい

基準

  • 体重減少(過去6か月以内に5%を超える、または6か月を超える期間で10%を超える)
  • 低 BMI
  • 筋肉量の減少
  • 食事の摂取量の低下、または消化吸収の障害
  • 炎症、または炎症を伴う疾患
  • 重度の体重減少(過去6か月以内に10%を超える、または6か月を超える期間で20%を超える)
  • 重度の低 BMI(一般の基準で、70歳未満 18.5 未満・70歳以上 20 未満)

注意

  • 手順は2段階。まず、妥当性の確かめられたスクリーニングの道具(MUST・NRS-2002・MNA-SF など)で低栄養のリスクがある人を拾い、そのうえでこの基準で診断と重症度の判定をする。この画面はその2段階目だけ
  • 診断には、表現型基準を1つ以上、かつ病因基準を1つ以上満たす必要がある。重症度は表現型基準だけで決め、病因基準は介入の文脈を示すために使う
  • 体重減少の5%・10%・20%の区切りは、期間が過去6か月以内か、それを超えるかで違う。原著の表は、診断を「5%を超える」、中等度を「5〜10%」と書く。この画面は診断の区切りに合わせ、体重減少がちょうど 5%(6か月以内)または 10%(6か月を超える)のときは基準を満たさないものとして扱う
  • アジア人の基準で低 BMI(70歳未満 18.5 未満・70歳以上 20 未満)になったときは、BMI からは重症度を決められない。原著の重症度の表の BMI の値は、一般の基準の値で、アジア人の BMI の基準値は今後の研究が必要と書く
  • 筋肉量の減少は、原著の例では測定法ごと・人種ごとに基準値が違う。数値の区切りを定めていないので、使う測定法の基準で「減っている」かを判断して入れる。重症度の数値の区切りも、2025年の見直しでは「得られていない」とされる
  • 体重減少・低 BMI・食事の摂取量の区切りは、2019年の原著と2025年の見直し(5年ごとの更新)で変わっていない。見直しは、炎症の判断を Delphi の合意(7つの声明)で整理し、判断に迷うときは CRP の測定を勧めている
  • 炎症は、急性では重い感染・熱傷・外傷・閉鎖性の頭部外傷で重く、ほかの急性疾患は軽度から中等度のことが多い。慢性では、悪性腫瘍・COPD・うっ血性心不全・慢性腎臓病などで軽度から中等度の炎症が続く。拒食症やうつ病、嚥下障害のように炎症の要素がはっきりしない状態は、検査で確かめない限り炎症の基準を満たさない(2025年の見直し)

出典

  1. Cederholm T, Jensen GL, Correia MITD, Gonzalez MC, Fukushima R, Higashiguchi T, et al. GLIM criteria for the diagnosis of malnutrition - A consensus report from the global clinical nutrition community. Clin Nutr. 2019;38(1):1-9.(Table 3(表現型基準と病因基準)・Table 4(重症度)・本文 3.1〜3.5) PMID: 30181091、DOI: 10.1016/j.clnu.2018.08.002、https://www.espen.org/files/GLIM_criteria.pdf[原著]
  2. Jensen GL, Cederholm T, Correia MITD, et al. GLIM consensus approach to diagnosis of malnutrition: A 5-year update. JPEN J Parenter Enteral Nutr. 2025;49(4):414-427.(Table 3(炎症の声明)・Table 4(重症度)・Table 5(基準のまとめ)) DOI: 10.1002/jpen.2756、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12053077/[ガイドライン]

確認日: 2026-10-20

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。