臨床計算ツール

GNRI(Geriatric Nutritional Risk Index)

血清アルブミンと体重・理想体重の比から、高齢の入院患者の栄養に関連したリスクを4段階で見積もる

GNRI あと 4 項目
理想体重(Lorentz の式) あと 2 項目

1.5〜5.5
g/dL

g/dL で入れる(式の中で g/L に直す)。例: 3.2

30〜150
kg

現在の体重(kg)。原著は着衣なしで測った体重。例: 52.0

130〜200
cm

立位の身長(cm)。立てない患者の身長は、原著では膝高から Chumlea らの式で推定した値を使った。例: 160.0

性別

計算式

  • GNRI = 1.489 ×(アルブミン g/L)+ 41.7 ×(体重 ÷ 理想体重)。アルブミンは g/dL で入れ、× 10 で g/L に直す
  • 体重が理想体重を超えるときは、体重 ÷ 理想体重 = 1 とする(体重の分は 41.7 で止まる)
  • 理想体重(Lorentz の式): 男性 = 身長 − 100 −(身長 − 150)÷ 4、女性 = 身長 − 100 −(身長 − 150)÷ 2.5(身長 cm、体重 kg)
  • 判定は、小数第1位に丸めた GNRI で行う

注意

  • 原著の著者は、GNRI を低栄養そのものの指標ではなく、栄養に関連した合併症(感染症・褥瘡)と死亡のリスクの指標だと述べている。リスクの段階は、入院時の GNRI と、その後の合併症・死亡との関係で示された
  • 原著の対象は、老年科のリハビリテーション病棟に入院した 65歳以上の患者(最初の研究 181人、続く研究 2,474人)。最初の研究では、低ナトリウム血症・高ナトリウム血症、重い肝疾患、重い腎不全(クレアチニンクリアランス 15 mL/分未満)の患者を、栄養と関係しないアルブミンの変化を避けるために除いた
  • 体重が理想体重を超える患者では、体重の分が 41.7 で止まり、GNRI はアルブミンだけで決まる。原著は、そうしないと太っていて低栄養の患者を見逃すためとしている
  • 理想体重は原著の Lorentz の式で求める。BMI 22 など別の式で理想体重を置いた GNRI とは値が違う
  • 98 ちょうどの扱いは、原著の中で割れている。抄録・方法・Table 1・Table 5 は「リスクなしは 98 を超える(>98)」「軽度は 92〜98 以下(≤98)」と書くが、Table 3 の見出しだけ「リスクなしは 98 以上(≥98)」と書く。この画面は本文に従い、98 ちょうどを軽度に入れる
  • 区分の境目 82・92・98 は、高齢者のアルブミン(30・35・38 g/L)と体重減少(体重 ÷ 理想体重 0.90・0.95・1)の既知の基準値から計算して決められた
  • アルブミンは、栄養状態だけでなく炎症でも下がる。原著は、GNRI の最も低い区分では、低アルブミンと CRP 高値が栄養不良より活動性の病気や炎症に関係している可能性を述べている。体重とアルブミンを組み合わせるのは、水分状態の影響を減らすためと述べる

出典

  1. Bouillanne O, Morineau G, Dupont C, Coulombel I, Vincent JP, Nicolis I, Benazeth S, Cynober L, Aussel C. Geriatric Nutritional Risk Index: a new index for evaluating at-risk elderly medical patients. Am J Clin Nutr. 2005;82(4):777-783.(抄録、Subjects and Methods の式(1)〜(5)(p.778)、Table 1・3・5、Discussion(p.781〜782)) PMID: 16210706、DOI: 10.1093/ajcn/82.4.777、https://doi.org/10.1093/ajcn/82.4.777[原著]

確認日: 2026-10-16

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。