臨床計算ツール

Harris-Benedict式(TEE)

BEE に活動係数とストレス係数を掛けて、1日の必要エネルギー量を求める

BEE(基礎エネルギー消費量) あと 4 項目
TEE(1日の必要エネルギー量) あと 6 項目

性別
18〜100
歳
30〜150
kg
130〜200
cm

原著は cm の整数まで

1〜1.7

資料によって違う目安。Long らの報告は、ベッド上安静 1.2、ベッド外の活動あり 1.3。日本の資料には、寝たきり 1.0〜1.1 などの細かい区分もある(井上 2010)

0.8〜2

資料によって違う目安。日本の資料の値の例: がん 1.1〜1.3、褥瘡 1.2〜1.6(井上 2010 の表2)

計算式

  • TEE(kcal/日)= BEE × 活動係数 × ストレス係数(Long の式)
  • BEE は Harris-Benedict 式(原著の係数)。男性 = 66.473 + 13.7516 × 体重(kg)+ 5.0033 × 身長(cm)− 6.755 × 年齢(歳)、女性 = 655.0955 + 9.5634 × 体重(kg)+ 1.8496 × 身長(cm)− 4.6756 × 年齢(歳)
  • TEE は、丸める前の BEE に係数を掛けて、最後に整数に丸める

注意

  • 活動係数・ストレス係数の値は、資料や施設によって違う目安。井上(2010)の総説は、日本の資料に載る係数の多くが根拠となる検討結果に基づかず、数値の選び方が主観的になる問題を挙げ、データとして報告されているのは Long らの活動係数 1.2(ベッド上安静)・1.3(ベッド外の活動あり)だけだとしている。数値は施設の手順で確かめ、病態や活動量が変わったら見直す
  • 静脈経腸栄養ガイドライン第3版は、ストレス係数の設定が困難な場合も少なくなく、十分なエビデンスに乏しい疾患や病態もあるとしている。エネルギー代謝の変動が大きいときや、ストレス係数を決めにくいときは、間接熱量測定で安静時エネルギー消費量を測ることが有用
  • 入院患者の活動に伴うエネルギー消費は、基礎代謝量の20〜30%程度に設定するのが一般的(ガイドライン第3版)。これを活動係数に直すと 1.2〜1.3 ほどだが、この換算はガイドラインの「基礎代謝量の20〜30%」からの換算で、ガイドライン自身が係数で述べたものではない
  • 投与するエネルギー量が必要量を下回れば栄養障害を招き、必要量を大きく上回れば過剰栄養になる。この式で求めた必要量を基に決めた投与量は、モニタリングで再評価し、必要なら調整する(ガイドライン第3版)
  • BEE の式(Harris-Benedict 式)は、原著の標準表の年齢が21〜70歳。ガイドライン第3版は、実際の数値との誤差を念頭に置くこと、特に高齢女性では実測値より多めに算出されることを述べている
  • 活動係数・ストレス係数のどちらかを空欄にすると、BEE だけを出し、TEE は出さない

出典

  1. Harris JA, Benedict FG. A Biometric Study of Basal Metabolism in Man. Washington: Carnegie Institution of Washington; 1919. (Publication No. 279)(p.190、p.227)[原著]
  2. Long CL, Schaffel N, Geiger JW, Schiller WR, Blakemore WS. Metabolic response to injury and illness: estimation of energy and protein needs from indirect calorimetry and nitrogen balance. JPEN J Parenter Enteral Nutr. 1979;3(6):452-456.(全文)(原典未見) PMID: 575168、DOI: 10.1177/014860717900300609[原著]
  3. 日本静脈経腸栄養学会編. 静脈経腸栄養ガイドライン 第3版. 照林社; 2013.(PART II Ⅰ エネルギー投与量 Q1(p.140〜142)) https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00230.pdf[ガイドライン]
  4. 井上善文. 必要エネルギー量の算定―ストレス係数・活動係数は考慮すべきか?―. 静脈経腸栄養. 2010;25(2):573-579.(p.573(要旨)、p.575(活動係数)と表1、表2(p.576)、p.577(ストレス係数の問題点)) DOI: 10.11244/jjspen.25.573、https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspen/25/2/25_2_573/_article/-char/ja/[解説・総説]

確認日: 2026-10-12

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。