臨床計算ツール

I-ROAD スコア

院内肺炎(HAP)の重症度(日本呼吸器学会)

あと 8 項目

I(免疫不全): 悪性腫瘍または免疫不全状態がある
R(呼吸): SpO2 を 90% を超えて保つために FiO2 35% を超える酸素が必要
O(意識): 意識レベルの低下がある
性別(A の年齢の基準が男女で違う)
18〜100
歳

男性70歳以上、女性75歳以上で A に該当

D(脱水): 乏尿または脱水がある
0〜40
mg/dL

20 mg/dL 以上で該当。上の5項目のうち3項目以上に当たるときは結果を変えないが、値は入れる

胸部 X 線写真で、陰影の拡がりが一側肺の 2/3 以上

基準

  • I(免疫不全)
  • R(呼吸)
  • O(意識)
  • A(年齢): 男性70歳以上、女性75歳以上
  • D(脱水)
  • CRP 20 mg/dL 以上
  • 胸部 X 線写真の陰影が一側肺の 2/3 以上

注意

  • 成人の院内肺炎(HAP)の重症度を判断する指標(成人肺炎診療ガイドライン2024)。市中肺炎の重症度は A-DROP で評価する。医療・介護関連肺炎の重症度評価には A-DROP か I-ROAD のどちらかを使う
  • ガイドラインは、HAP の診断時に I-ROAD スコアで重症度を評価することを弱く推奨している(エビデンスの確実性 D〈とても弱い〉)。死亡の予測の参考にはなるが、予測能は十分でないとする
  • ガイドライン作成委員会の解析(観察研究5編のメタ解析)では、重症群(C 群)とそれ以外に分けて短期死亡を予測したとき、AUC 0.68・感度 0.46・特異度 0.80。軽症群(A 群)と非軽症群(B 群+C 群)に分けたとき、AUC 0.74・感度 0.78・特異度 0.48
  • ガイドラインは、敗血症の状態、または I-ROAD で中等症群(B 群)以上の場合には広域抗菌薬による治療を推奨する。軽症群(A 群)で耐性菌のリスクが低いときは、狭域抗菌薬で治療を始める。耐性菌のリスクは重症度とは別に、ガイドラインの表で判断する
  • 敗血症、敗血症性ショックの評価は I-ROAD に含まれず、別に行う(ガイドラインは、意識障害・呼吸不全・ショックが予後に大きく影響するとして、重症度評価の前に敗血症の評価を置く)
  • 各項目の細かい定義(免疫不全状態の範囲、意識レベルの低下の程度、乏尿・脱水の判定、胸部 X 線の陰影の拡がりの測り方など)は、ガイドラインの図3には書かれていない。この画面の項目は図3の言葉に沿っている

出典

  1. 日本呼吸器学会 成人肺炎診療ガイドライン2024作成委員会編. 成人肺炎診療ガイドライン2024. 日本呼吸器学会; 2024.(図3(p.64)、HAP の治療(p.64)、初期治療(p.67)、CQ08(p.117)、CQ13(pp.141-143)) https://www.jrs.or.jp/publication/file/adult_pneumonia_2024v5.pdf[ガイドライン]
  2. Seki M, Watanabe A, Mikasa K, et al. Revision of the severity rating and classification of hospital-acquired pneumonia in the Japanese Respiratory Society guidelines. Respirology. 2008;13:880-885.(全文)(原典未見) PMID: 18657061、DOI: 10.1111/j.1440-1843.2008.01348.x[原著]
  3. Establishment of new severity ratings based on analysis of hospital-acquired pneumonia. Respirology. 2009;14 Suppl 2:S4-S9.(全文)(原典未見) PMID: 19857220[原著]

確認日: 2026-10-15

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。