2020 改訂 IgG4 関連疾患包括診断基準
臨床・画像、血清 IgG4、病理の3つの項目で、IgG4 関連疾患を確診群・準確診群・疑診群に分ける日本の診断基準
あと 5 項目
基準
- 項目1: 臨床的及び画像的診断
- 項目2: 血清学的診断
- 項目3: 病理学的診断(3つのうち2つ)
- 臓器別診断基準で確診
注意
- 臓器の腫大などが IgG4 関連疾患かどうかは、できる限り組織診断を加え、各臓器の悪性腫瘍(癌、悪性リンパ腫など)や類似の疾患(シェーグレン症候群、原発性硬化性胆管炎、キャッスルマン病、二次性後腹膜線維症、多発血管炎性肉芽腫症、サルコイドーシス、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症など)と区別することが重要(注釈2)
- 高熱、高 CRP、好中球増多があるときは、感染症や炎症性の疾患を除外することが重要(注釈2)
- IgG4 陽性細胞の数は、針生検や内視鏡下の生検に比べ、切除した標本や一部を切り出した標本のほうが通常は多い。数にこだわり過ぎず、全体で評価することが重要(注釈3)
- 花筵状線維化と閉塞性静脈炎は、2011 年の包括診断基準には無く、2020 年の改訂で病理の項目に加わった。IgG4 染色・IgG 染色が不良な標本では、これが診断の手がかりになる
- ステロイドによる診断的治療は勧めない。ステロイドにまったく反応しないときは、診断を考え直す(注釈4)
- 2020 年改訂の基準そのものの感度・特異度は、著者が今後の検証が必要と述べている
- 血清 IgG4 と、病理の②の比(IgG4/IgG 陽性細胞比)の境目は、日本語版が「135 mg/dL 以上」「40% 以上」、英語版が「135 mg/dL を超える」「40% を超える」と書き、ちょうどの値の扱いが違う。この画面は日本語版に合わせた
- この画面は日本の包括診断基準(診断基準)。2019 年の ACR/EULAR 分類基準は別の基準で、国際的に使う分類基準として、頻度の高い10臓器だけを対象にし、特異度を高くすることを目指して作られた
- 指定難病 300(IgG4 関連疾患)の診断基準は、厚生労働省の資料(令和9年4月適用予定)では、この 2020 改訂の形の包括診断基準の確診群と準確診群を対象とし、生検が難しい臓器の病変で包括診断基準では診断が難しくても、各臓器病変の診断基準を満たせば診断する、としている。現在の難病情報センターの頁(平成27年7月1日)の包括診断基準は、病理が2項目の 2011 年の形である
出典
- Umehara H, Okazaki K, Kawa S, Takahashi H, Goto H, Matsui S, Ishizaka N, Akamizu T, Sato Y, Kawano M, and the Research Program for Intractable Disease by the Ministry of Health, Labor and Welfare (MHLW) Japan. The 2020 revised comprehensive diagnostic (RCD) criteria for IgG4-RD. Mod Rheumatol. 2021;31(3):529-533.(Table 2、3.3 Pathological diagnosis、4. Final thoughts) PMID: 33274670、DOI: 10.1080/14397595.2020.1859710、https://academic.oup.com/mr/article/31/3/529/6300281[原著]
- 厚生労働省難治性疾患等政策研究事業 IgG4関連疾患の診断基準並びに診療指針の確立を目指す研究班(梅原久範ほか). 2020年 改訂 IgG4関連疾患包括診断基準. 日本内科学会雑誌. 2021;110(5):962-969.(表2、図) https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/110/5/110_962/_pdf[ガイドライン]
- 厚生労働省. 指定難病 300 IgG4関連疾患(診断基準。令和9年4月適用予定の資料).(診断基準 1)IgG4関連疾患包括診断基準) https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/001681840.pdf[ガイドライン]
上記の資料をもとに、当ツールが編集・加工して作成しました(国・作成元が作成したものではありません)
- 日本IgG4関連疾患学会. 最新の診断基準および分類基準(2020改訂IgG4関連疾患包括診断基準).(2020改訂 IgG4関連疾患包括診断基準) https://igg4.w3.kanazawa-u.ac.jp/reference/[ガイドライン]
確認日: 2026-10-15
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。