臨床計算ツール

インスリン分泌指数(insulinogenic index)

75g OGTT の負荷前と30分後のインスリン・血糖から、インスリン初期分泌の指標を求める

あと 4 項目

1〜100
µU/mL

75g OGTT のブドウ糖を飲む前(空腹時)に採血したインスリン(IRI)の値(µU/mL)。例: 5.0

1〜300
µU/mL

ブドウ糖を飲んでから30分後に採血したインスリンの値(µU/mL)。例: 40.0

40〜600
mg/dL

75g OGTT のブドウ糖を飲む前(空腹時)の血糖(mg/dL)。mmol/L の値はそのまま入れない。例: 90

40〜600
mg/dL

ブドウ糖を飲んでから30分後の血糖(mg/dL)。負荷前より高い値だけ求められる。例: 150

計算式

  • インスリン分泌指数 =(30分のインスリン − 負荷前のインスリン)(µU/mL)÷(30分の血糖 − 負荷前の血糖)(mg/dL)
  • 30分の血糖が負荷前の血糖以下のときは、分母が 0 以下になるので求めない
  • 判定は日本糖尿病学会のガイドラインの区切り: 0.4 以下

注意

  • 75g OGTT で、ブドウ糖を飲む前と30分後に血糖とインスリンを測って求める。30分のインスリンと血糖を使うので、30分の採血をしていない OGTT では求められない
  • 30分の血糖が負荷前の血糖以下のとき(血糖の増加量が 0 以下)は、分母が 0 以下になるのでこのツールは求めない。指数が 0 以下になる人(30分の血糖か、30分のインスリンのどちらかが負荷前以下の人)は、多くの研究が主な解析から除いている、と報告されている
  • 30分のインスリンが負荷前のインスリン以下のとき(インスリンの増加量が 0 以下)は、指数が 0 以下になり「0.4 以下」に入る。このような人は、耐糖能が正常でインスリン分泌指数 0.4 以上の人と比べて、将来の糖尿病の発症が多かったという報告がある(健診受診者 1,464人の研究)
  • この指数は肥満の有無で値に大きな差があるという報告もあり、個々の患者の肥満度や空腹時血糖値などを踏まえて慎重に評価する必要がある(糖尿病診療ガイドライン2024)
  • 診断が確定した糖尿病患者には、通常 75g OGTT を行わない。薬物治療が必要な糖尿病患者では、この指数は極めて低値となるので、インスリン分泌能の経時的変化やインスリン療法の必要性の評価、インスリン依存状態の判断の目安としては適切でない(糖尿病診療ガイドライン2024)
  • 血糖降下薬を使っている患者で、これらの簡便な指標がインスリン分泌能やインスリン抵抗性をどの程度正確に評価できるかは、十分に検証されておらず、使うときは注意が要る(糖尿病診療ガイドライン2024)
  • 判定は表示する値(小数第2位まで)で決める。たとえば 0.404 は 0.40 と表示されるので「0.4 以下」になる

出典

  1. 日本糖尿病学会編・著. 糖尿病診療ガイドライン2024. 南江堂; 2024.(1章 Q1-3 1. インスリン分泌能の指標 ①インスリン分泌指数(p.11)、2. C ペプチド値を用いたインスリン分泌の指標の導入(p.11)、Q1-3 本文(p.10)、2. グルコース負荷試験(OGTT)の実施手順(p.10)) https://www.jds.or.jp/uploads/files/publications/gl2024/01.pdf[ガイドライン]
  2. Aono D, Oka R, Kometani M, Takeda Y, Karashima S, Yoshimura K, Takeda Y, Yoneda T. Insulin secretion and risk for future diabetes in subjects with a nonpositive insulinogenic index. J Diabetes Res. 2018;2018:5107589.(Introduction(増加量が 0 以下の人の扱い)、Methods(OGTT)、Results(将来の糖尿病)) PMID: 29765987、DOI: 10.1155/2018/5107589、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5885485/[解説・総説]
  3. Seltzer HS, Allen EW, Herron AL Jr, Brennan MT. Insulin secretion in response to glycemic stimulus: relation of delayed initial release to carbohydrate intolerance in mild diabetes mellitus. J Clin Invest. 1967;46(3):323-335.(抄録)(原典未見) DOI: 10.1172/JCI105534、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC297053[原著]

確認日: 2026-10-16

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。