左室駆出分画(LVEF)
左室の拡張末期・収縮末期の容積から、左室が1回の拍動で送り出す血液の割合を求める
あと 2 項目
計算式
- LVEF(%)=(拡張末期容積 − 収縮末期容積)÷ 拡張末期容積 × 100。分子は1回拍出量(拡張末期容積 − 収縮末期容積)
- 拡張末期容積と収縮末期容積は同じ方法・同じ単位で測った値を使う
- 判定は、心不全の患者についての LVEF による分類(40%以下・41〜49%・50%以上)。表示する整数の値で引く
注意
- 成人の値を前提にする。引いた正常範囲(ASE/EACVI の成人の勧告)も心不全の分類(成人の心不全のガイドライン)も成人の基準で、小児・新生児の心には使わない
- 帯の名前は、心不全の患者についての LVEF による分類(日本循環器学会・日本心不全学会の2025年版ガイドライン、表6)。心不全と診断された患者の分類で、LVEF の値だけでは心不全かどうかも、心臓が正常かどうかも決まらない
- LVEF の改善した心不全(HFimpEF)は、初回に40%以下で、経過で10%以上増えて40%を超えた場合の分類。1回の LVEF の値からは分けられない
- ガイドラインは、心エコー図のディスク法による LVEF には計測誤差があり、HFrEF・HFpEF から HFmrEF を区別できるほど正確に定量化できない可能性があるとも述べている
- 心エコー図(2次元・ディスク法)の LVEF の正常範囲は、ASE/EACVI の勧告(2015年)で男性 52〜72%・女性 54〜74%。軽度の低下は男性 41〜51%・女性 41〜53%、中等度は 30〜40%、高度は 30% 未満
- 容積の測り方(2次元・3次元・MRI・CT)や、心拍・前後の負荷の状態で LVEF は変わる。測り方が違う値を並べて比べるときは、差を考える
- 拡張末期容積より収縮末期容積が大きいと計算できない(入力の取り違えを確かめる)。収縮末期容積と拡張末期容積が同じなら LVEF は 0%
出典
- Lang RM, Badano LP, Mor-Avi V, Afilalo J, Armstrong A, Ernande L, Flachskampf FA, Foster E, Goldstein SA, Kuznetsova T, Lancellotti P, Muraru D, Picard MH, Rietzschel ER, Rudski L, Spencer KT, Tsang W, Voigt JU. Recommendations for cardiac chamber quantification by echocardiography in adults: an update from the American Society of Echocardiography and the European Association of Cardiovascular Imaging. J Am Soc Echocardiogr. 2015;28(1):1-39.e14.(2.2 節、Table 2、Table 4) PMID: 25559473、DOI: 10.1016/j.echo.2014.10.003、https://www.asecho.org/wp-content/uploads/2016/02/2015_ChamberQuantificationREV.pdf[ガイドライン]
- 日本循環器学会・日本心不全学会合同ガイドライン. 2025年改訂版 心不全診療ガイドライン(JCS/JHFS 2025 Guideline on Diagnosis and Treatment of Heart Failure). Circ J. 2025;89(8):1278-1444.(第2章 定義 表6) DOI: 10.1253/circj.CJ-25-0002、https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Kato.pdf[ガイドライン]
確認日: 2026-10-15
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。