臨床計算ツール

混合性結合組織病(MCTD)の診断基準・重症度分類

共通所見・抗 U1-RNP 抗体・特徴的な臓器所見・混合所見で診断(Definite 1・2、小児は16歳未満の基準)し、障害臓器別に重症度(重症・中等症・軽症)を分ける、指定難病 52 の基準

あと 34 項目

診断のカテゴリー

0/1
0〜100
歳

Definite 1・2 は年齢にかかわらず当てる。Definite 1・2 に当たらない 16 歳未満は小児の基準で判定する

共通所見

0/2
レイノー現象がある

診断では共通所見の2つのうち1つ以上が必要。診断に使う所見は、いずれの時期のものでもよい(留意事項)

手指または手背の腫脹がある

いずれの時期のものでもよい(留意事項)

免疫学的所見

0/1
抗 U1-RNP 抗体が陽性

二重免疫拡散法か ELISA のどちらでもよい。二重免疫拡散法が陽性で ELISA と合わないときは二重免疫拡散法を優先する

特徴的な臓器所見

0/3
肺動脈性肺高血圧症がある

診断に使う所見は、いずれの時期のものでもよい(留意事項)。重症度分類の「肺動脈性肺高血圧症」は別の入力(治療開始後は直近6か月で見る)

無菌性髄膜炎がある

いずれの時期のものでもよい(留意事項)。感染性(主にウイルス性)・薬剤性・腫瘍関連の髄膜炎を十分に鑑別する。重症度分類の「無菌性髄膜炎」は別の入力(治療開始後は直近6か月で見る)

三叉神経障害がある

三叉神経第 II 枝または第 III 枝のしびれを主とする。いずれの時期のものでもよい(留意事項)。重症度分類の「末梢神経障害」(臨床所見の欄に「三叉神経障害が多い」)は別の入力(治療開始後は直近6か月で見る)

混合所見(1)全身性エリテマトーデス様所見

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多発関節炎がある
リンパ節腫脹がある

いずれの時期のものでもよい(留意事項)。重症度分類の「リンパ節腫脹」は別の入力(治療開始後は直近6か月で見る)

顔面紅斑がある
心膜炎または胸膜炎がある

重症度分類の中等症の欄の「漿膜炎」(胸水・心嚢液貯留)は別の入力。そちらも確かめる

1000〜50000
/μL

例: 3800。白血球減少の条件は 4,000/μL 以下(白血球減少か血小板減少のどちらか一方でよい。わからなければ空欄にすると、その所見は無いものとして数える)

1〜80
×10⁴/μL

例: 8.0(8万/μL)。血小板減少の条件は 10 万/μL 以下。結果が ×10³/μL で「80」なら 8.0、/μL で「80000」なら 8.0 と入れる(わからなければ空欄にすると、その所見は無いものとして数える)

混合所見(2)全身性強皮症様所見

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皮膚硬化が手指に限られてある
間質性肺疾患がある

いずれの時期のものでもよい(留意事項)。重症度分類の「間質性肺疾患」は別の入力(治療開始後は直近6か月で見る)

食道の蠕動低下または拡張がある

重症度分類の中等症の欄の「食道運動機能障害」は別の入力。そちらも確かめる

混合所見(3)多発性筋炎/皮膚筋炎様所見

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筋力低下がある

重症度分類の中等症の欄の「筋炎」は別の入力。そちらも確かめる

筋原性酵素が上昇している

重症度分類の中等症の欄の「筋炎」(筋原性酵素上昇を伴う)は別の入力。そちらも確かめる

筋電図で筋原性の異常所見がある

重症度分類 重症の欄(治療開始後は直近6か月で最も悪い状態)

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中枢神経症状(痙攣・器質性脳障害・精神病・脳血管障害)がある

留意事項 2: 治療開始後の重症度は、適切な医学的管理の下で、直近6か月間で最も悪い状態を医師が判断する。治療開始前の見方は資料に書かれていない。診断の所見とは別の入力

無菌性髄膜炎がある(重症度の判定用)

診断の「無菌性髄膜炎」とは別の入力。重症度は治療開始後の直近6か月で最も悪い状態で答える。過去に診断に使った所見が今は無いときは「いいえ」

肺動脈性肺高血圧症がある(重症度の判定用)

診断の「肺動脈性肺高血圧症」とは別の入力。重症度は治療開始後の直近6か月で最も悪い状態で答える。今は無いときは「いいえ」

血小板減少がある

重症度分類のこの欄に、血小板数の基準は書かれていない(臨床所見の欄に出血傾向・紫斑が挙がる)。診断基準の混合所見の血小板(10 万/μL 以下)とは別の欄

溶血性貧血がある
下部消化管機能不全(吸収不良症候群・偽性腸閉塞)がある

重症度分類 間質性肺疾患(重症・中等症の両方の欄にある)

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間質性肺疾患(重症度の判定用)

診断の「間質性肺疾患」とは別の入力。重症度は治療開始後の直近6か月で最も悪い状態で答える。急速進行性または進行したものは重症の欄、それ以外の間質性肺疾患は中等症の欄

重症度分類 中等症の欄(治療開始後は直近6か月で最も悪い状態)

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発熱がある

疾患活動性の高いときに見られる発熱

リンパ節腫脹がある(重症度の判定用)

診断の「リンパ節腫脹」とは別の入力。重症度は治療開始後の直近6か月で最も悪い状態で答える。疾患活動性の高いときに見られる

筋炎がある

臨床所見の欄に筋力低下・筋痛・筋原性酵素上昇が挙がる。診断基準の混合所見(筋力低下・筋原性酵素上昇・筋電図)は別の入力。そちらも確かめる

食道運動機能障害がある

臨床所見の欄に逆流性食道炎・胸やけ・心窩部痛が挙がる。診断基準の混合所見(食道蠕動低下または拡張)は別の入力。そちらも確かめる

漿膜炎がある

臨床所見の欄に胸水・心嚢液貯留が挙がる。診断基準の混合所見(心膜炎または胸膜炎)は別の入力。そちらも確かめる

腎障害がある

蛋白尿を伴う(ネフローゼ症候群・腎不全に至るものもまれにある)

皮膚血管炎がある

紫斑・爪床出血・皮膚梗塞を伴う

皮膚潰瘍または壊疽がある

重度の末梢循環障害による

末梢神経障害がある

臨床所見の欄に「三叉神経障害が多い」とある。診断の「三叉神経障害」とは別の入力なので、三叉神経障害が直近6か月にあるときはここに入れる

骨破壊性関節炎がある

関節リウマチのような関節破壊

基準

  • 16 歳未満
  • 共通所見(レイノー現象・手指ないし手背の腫脹)が1所見以上
  • 抗 U1-RNP 抗体が陽性
  • 特徴的な臓器所見(肺動脈性肺高血圧症・無菌性髄膜炎・三叉神経障害)が1所見以上
  • 混合所見(1)全身性エリテマトーデス様所見が1所見以上
  • 混合所見(2)全身性強皮症様所見が1所見以上
  • 混合所見(3)多発性筋炎/皮膚筋炎様所見が1所見以上
  • 重症度分類の重症の欄に1つ以上当たる(治療開始後は直近6か月で最も悪い状態)
  • 重症度分類の中等症の欄に1つ以上当たる(治療開始後は直近6か月で最も悪い状態)

注意

  • 診断基準の注: 抗二本鎖 DNA 抗体・抗 Sm 抗体、抗トポイソメラーゼ I(抗 Scl-70)抗体・抗 RNA ポリメラーゼ III 抗体、抗 ARS 抗体・抗 MDA5 抗体のいずれかが陽性のときは、混合性結合組織病の診断を慎重に行う。この画面の判定には使わない
  • Definite 1・2 は年齢にかかわらず当て、Definite 1・2 に当たらない 16 歳未満には小児の基準(共通所見の1所見以上・抗 U1-RNP 抗体陽性・混合所見のうち1群以上で1所見以上)を当てる。資料は診断基準の対象を「Definite 1、2」と書き、小児(16 歳未満)のカテゴリーが対象に入るかは書いていない。小児の MCTD は初発時に混合所見が乏しいことが多く、診断は成人と異なる判断が要る(概要)
  • 特徴的な臓器所見(肺動脈性肺高血圧症・無菌性髄膜炎・三叉神経障害)は、ほかの原因との十分な鑑別が要る。無菌性髄膜炎は、感染性(主にウイルス性)・薬剤性・腫瘍関連の髄膜炎を鑑別する。鑑別が不十分と考えられるときは専門医に速やかに相談する(概要)
  • 診断基準に特段の規定がなければ、診断に使う臨床症状や検査所見は、どの時期のものでもよい。ただし、病気の経過を示すもので、確認できるものに限る。一方、治療開始後の重症度は、適切な医学的管理の下で、直近6か月間で最も悪い状態を医師が判断する(留意事項 1・2)。この画面は、診断の所見と重症度の所見を別の入力に分け、重症度の欄は直近6か月の状態で答える。治療開始前の重症度の見方は資料に書かれていない
  • 重症度分類は、中等症以上が指定難病の医療費助成の対象。症状の程度が重症度分類に一定以上当たらない人でも、高額な医療を継続することが必要な人は対象になる(留意事項)
  • この画面は、重症の欄に当たれば重症、中等症の欄に当たれば中等症、どちらにも当たらなければ「軽症」と出す。軽症の欄の所見(レイノー現象・手指ないし手背の腫脹・紅斑・手指に限局する皮膚硬化・非破壊性関節炎)の有無は確かめていない(結果を変えないので入力にしていない)。診断の共通所見は過去のものでもよいので、今は軽症の欄の所見も無い人も「軽症」と出る。資料は軽症の欄にも当たらない場合の区分を書いていない

出典

  1. 厚生労働省. 指定難病 52 混合性結合組織病(概要、診断基準等). 情報提供元: 「自己免疫疾患に関する調査研究」班 混合性結合組織病(MCTD)分科会(田中良哉).(<診断基準>(1〜5、小児の基準、注)・<重症度分類>(障害臓器別)・留意事項・概要(症状)) https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/001173542.pdf[ガイドライン]

    上記の資料をもとに、当ツールが編集・加工して作成しました(国・作成元が作成したものではありません)

確認日: 2026-10-16

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。