臨床計算ツール

Naranjo 評価スケール(薬剤の有害反応の因果関係)

薬剤の有害反応が、その薬剤によるものかを、10の質問で見る(−4〜13点)

あと 10 項目

この有害反応について、確かな報告がすでにある

過去の報告で、この薬剤とこの反応のつながりが確かめられているか

有害反応は、疑っている薬剤を使った後に現れた
薬剤をやめたとき、または特定の拮抗薬を使ったときに、有害反応は軽くなった
薬剤を再び使ったとき、有害反応はまた現れた

再投与をしていなければ「わからない・未実施」

薬剤のほかに、それだけでこの反応を起こしうる原因がある

「はい」は減点、「いいえ」は加点になる(ほかの質問と向きが逆)

プラセボを使ったとき、同じ反応が現れた

プラセボを使っていなければ「わからない・未実施」

血液などの体液で、薬剤が中毒の濃度として知られる値で検出された

測っていなければ「わからない・未実施」

薬剤を増やしたときに反応が重くなった、または減らしたときに軽くなった

増減したかどうかと、反応の重さが変わったかを答える(量そのものを入れる欄ではない)

過去に、同じ薬剤か似た薬剤で、同じような反応が起きたことがある
有害反応を、客観的な所見で確かめられた

注意

  • 対象は、予防・診断・治療に使う量で使った薬剤の有害反応。原著の有害反応の定義は、治療の効果が出ないこと、意図的な中毒・偶発的な中毒、薬物の乱用を含まない。過量投与の症例に当てはめるのは科学的に妥当でないと、毒性学の立場から指摘されている
  • 合計は −4 〜 13 点。薬剤を使った後に反応が現れたこと(質問2)だけで 2 点が付くので、ほかの質問に答える前から可能性(1〜4点)の区分に入りうる
  • 質問4(再投与)・質問6(プラセボ)・質問7(薬物の血中濃度)は、症例によっては答えられない。再投与は安全・適切でないことがあり、プラセボを使うのは試験や実験の場に限られ、血液などでの薬物の濃度が測られていない症例が多い
  • 重症の患者・特定の臓器の毒性・過量投与で妥当性が確かめられていない、という指摘がある。同じ論文は、重症の患者にはほとんど当てはまらないようだとまとめている
  • 点数は評価する人によって変わりうる
  • 質問5は、「はい」が −1 点、「いいえ」が +2 点で、ほかの質問と向きが逆

出典

  1. Naranjo CA, Busto U, Sellers EM, Sandor P, Ruiz I, Roberts EA, Janecek E, Domecq C, Greenblatt DJ. A method for estimating the probability of adverse drug reactions. Clin Pharmacol Ther. 1981;30(2):239-245.(原典未見) PMID: 7249508、DOI: 10.1038/clpt.1981.154[原著]
  2. Zaki SA. Adverse drug reaction and causality assessment scales. Lung India. 2011;28(2):152-153.(Table 1) DOI: 10.4103/0970-2113.80343、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3109846/[解説・総説]
  3. Seger D, Barker K, McNaughton CD. Misuse of the Naranjo Adverse Drug Reaction Probability Scale in toxicology. Clin Toxicol (Phila). 2013;51(6).(Table 1・本文) PMID: 23777343、DOI: 10.3109/15563650.2013.811588、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3887443/[解説・総説]
  4. Murali M, Suppes SL, Feldman K, Goldman JL. Utilization of the Naranjo scale to evaluate adverse drug reactions at a free-standing children's hospital. PLoS One. 2021;16(1):e0245368.(Table 6・本文・Discussion) PMID: 33439905、DOI: 10.1371/journal.pone.0245368、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7806130/[解説・総説]

確認日: 2026-10-15

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。