小児虫垂炎スコア(PAS)
小児の急性虫垂炎の可能性を症状・徴候・検査の8項目で点数にする
あと 8 項目
計算した値
- 好中球数 = 白血球数 × 好中球の割合 ÷ 100
注意
- 小児(原典の対象は4〜15歳の腹痛の患者)の虫垂炎のスコア。成人には Alvarado スコアなど別のスコアを使う
- 日本小児救急医学会のガイドライン(2017)は、スコアは正診率が低く、虫垂炎をスコアだけで診断することは困難としている。帰宅させてよいかの評価と、画像検査などの二次評価に進むかを決めるスクリーニングに使うことを勧めている(推奨度 C1)。腹部の所見の評価は主観的で、診る人によって違うことも欠点として挙げている
- 区分は資料で違う。日本のガイドラインは3点以下・4〜6点・7点以上に分け(カナダの前向き研究の結果をもとにワーキンググループが決めた)、その研究の報告(Goldman ら 2008)は、2点以下なら帰宅させても虫垂炎の見逃しが少なく、7点以上なら手術に進んでも虫垂炎でない割合が低いと報告している。この計算機はガイドラインの区分に従った
- 発熱と好中球増多は、原典(Samuel)に数値の線が示されていない(PAFMJ 2014 の指摘)。研究や日本のガイドラインの表は、発熱を 38 ℃前後、白血球数を 10,000/μL、好中球数を 7,500/μL としている。この計算機は、白血球数は 10,000 を超えるとき、好中球数(白血球数×好中球の割合)は 7,500 を超えるとき1点とした。日本のガイドラインの表は白血球数を「10000 以上」と書き、Goldman らと PAFMJ は白血球数も好中球数も「超える」と書くので、ちょうどの値の扱いが資料で違う。ガイドラインの表は好中球数を「>7500 以上」と、「>」と「以上」を重ねて書いており、ちょうど 7,500 の扱いは表から読み取れない。発熱は38 ℃前後の目安で、診る人が判断する
出典
- Samuel M. Pediatric appendicitis score. J Pediatr Surg. 2002;37(6):877-881.(抄録)(原典未見) PMID: 12037754、DOI: 10.1053/jpsu.2002.32893、https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12037754/[原著]
- 日本小児救急医学会 診療ガイドライン作成委員会 編. エビデンスに基づいた子どもの腹部救急診療ガイドライン 2017 第Ⅱ部 小児急性虫垂炎診療ガイドライン. 第1版. 2017年6月23日.(第5章 CQ3 表5-1・図5-1) https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00575/[ガイドライン]
- Goldman RD, Carter S, Stephens D, Antoon R, Mounstephen W, Langer JC. Prospective validation of the pediatric appendicitis score. J Pediatr. 2008;153(2):278-282.(抄録)(原典未見) PMID: 18534219、DOI: 10.1016/j.jpeds.2008.01.033、https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18534219/[原著]
- Validity of Samuel's Paediatric Appendicitis Score (PAS) in the diagnosis of acute appendicitis in children. Pak Armed Forces Med J. 2014;64(1):172-177.(Table 1、Discussion) https://pafmj.org/PAFMJ/article/view/614[解説・総説]
確認日: 2026-10-13
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。