臨床計算ツール

天疱瘡の診断基準(指定難病 35)

症状(A)・病理組織学的所見(B-1)・免疫学的所見(B-2)を診断基準に当てはめて Definite かを判定する、指定難病 35 の診断基準

あと 7 項目

A.症状

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皮膚に、破れやすい弛緩性水疱が多発している
水疱に続いて、進行性で治りにくいびらん、または鱗屑・痂皮のある局面ができている
口腔粘膜を含む、目に見える粘膜に、感染によらない水疱またはびらんがある
ニコルスキー現象が陽性

B-1.病理組織学的所見

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表皮細胞間の接着障害(棘融解)による、表皮内の水疱が病理組織で見られる

粘膜症状が主体の症例では、日本皮膚科学会のガイドライン 2026 は「表皮あるいは粘膜上皮の細胞間接着障害による、表皮あるいは粘膜上皮内の水疱」と読んで診断を進めるとしている。生検をしていないときは「いいえ」

B-2.免疫学的所見

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直接蛍光抗体法で、病変部または見かけ上正常な皮膚・粘膜の細胞膜(間)部に IgG(ときに補体)の沈着がある

B-2 は、この項目か下の血清中の自己抗体のどちらか1つ以上で満たす(①)。②は両方が要る。検査をしていないときは「いいえ」

血清中に、表皮細胞膜(間)に対する IgG 自己抗体(抗デスモグレイン IgG 抗体)を同定した

間接蛍光抗体法、ELISA 法、CLEIA 法のいずれかで同定する。検査をしていないときは「いいえ」

基準

  • A(症状)のうち1項目以上
  • A(症状)のうち2項目以上
  • B-1(病理組織学的所見)を満たす
  • B-2(免疫学的所見)のうち1項目以上
  • B-2(免疫学的所見)の2項目とも

注意

  • 診断基準は Definite を対象とする(診断基準の冒頭)。診断に使う臨床症状や検査所見は、診断基準に特段の規定がなければ、いずれの時期のものでもよい。ただし、病気の経過を示すもので、確認できるものに限る(留意事項 1)
  • 天疱瘡は、尋常性天疱瘡・落葉状天疱瘡・その他(腫瘍随伴性天疱瘡、増殖性天疱瘡、紅斑性天疱瘡、疱疹状天疱瘡、薬剤誘発性天疱瘡など)に大別される(概要)
  • 指定難病の診断基準には鑑別診断の欄が無い。日本皮膚科学会の天疱瘡診療ガイドライン 2026 の表1 は、同じ A・B・診断のカテゴリーに加えて、鑑別すべき疾患(類天疱瘡、後天性表皮水疱症、ジューリング疱疹状皮膚炎、水疱性膿痂疹、虫刺症、ポルフィリン症、薬疹、水疱型エリテマトーデスなど)を載せ、B-2 の抗体を「抗デスモグレイン 1 IgG 抗体、抗デスモグレイン 3 IgG 抗体」と書く。この画面は指定難病の診断基準に従い、鑑別診断の欄を置かない
  • 重症度は別の基準(PDAI。別の画面「PDAI」)で決める。指定難病の重症度分類は中等症以上が対象。この画面は診断の基準だけを扱う

出典

  1. 厚生労働省. 指定難病 35 天疱瘡(概要、診断基準等). 情報提供元: 難治性疾患政策研究事業「稀少難治性皮膚疾患に関する調査研究班」(研究代表者 天谷雅行).(<診断基準> A・B・診断のカテゴリー(p.3)、概要(p.1)、留意事項(p.4)) https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/001173581.pdf[ガイドライン]

    上記の資料をもとに、当ツールが編集・加工して作成しました(国・作成元が作成したものではありません)

  2. 天疱瘡診療ガイドライン策定委員会(山上淳 ほか). 天疱瘡診療ガイドライン 2026. 日皮会誌. 2026;136(3):189-210.(表1(p.194)、5.診断と重症度判定(p.194)) https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/2013/08/tenpousou2026.pdf[ガイドライン]

確認日: 2026-10-20

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。