PWI(Plasma Weight Index)
血液透析の前後のヘマトクリットと体重から、除水に対する循環血漿量の減り方を見て、ドライウェイトの目安にする
循環血漿量の減少率(%ΔCPV) あと 2 項目
体重の減少率(%ΔBW) あと 2 項目
PWI あと 4 項目
計算式
- 循環血漿量の減少率(%ΔCPV)=(1 −[Ht前 ×(100 − Ht後)]÷[Ht後 ×(100 − Ht前)])× 100。Ht は %。透析中に血球の量が変わらないとして、循環血液量 ×(1 − Ht)で循環血漿量を出す
- 体重の減少率(%ΔBW)=(透析前の体重 − 透析後の体重)÷ 透析前の体重 × 100
- PWI = %ΔCPV ÷ %ΔBW(体重を 1% 除水したとき、循環血漿量が何% 減るか)
注意
- 維持血液透析の患者に使う指標。原著は、透析前後の体重の減少が 0.5 kg 以上の透析だけを数え、透析中に生理食塩水を入れた日と、HDF や 10% 食塩水の注入などの特殊な透析の日を除いている
- 2〜4 という範囲に理論的な根拠はなく、著者ら自身が経験的な数値と書いている。最初の報告は、心胸郭比が 45% 以上 50% 未満の症例の PWI が 3.5±1.5 だったことから 2.0〜5.0 の設定が妥当と考えたいとし、後の報告は 2〜4 を適正とした。透析液の種類や装置により適正な値が変わる可能性もある
- ドライウェイトの設定に使われる指標は PWI のほかにもあり(血圧の変化、心胸郭比、浮腫、hANP、下大静脈径、インピーダンス法など)、確実な指標はないとされる
- 原著の PWI は、透析前後の総蛋白の濃度から循環血漿量の変化を出す。この画面はヘマトクリットから出した値で、総蛋白から出した値と一致するとは限らない(原著は、ヘマトクリットの変化から推定した透析後の総蛋白と実測値がよく一致した、と報告している〈r = 0.97〉)
- 体重の減りが 0 以下のときは PWI を出さない(体重の減少率で割れない)
出典
- 田部井薫, 黒田豊, 高野隆一, ほか. 除水による蛋白濃縮度の意義の検討. 透析会誌. 1999;32(7):1071-1077.(式2〜7、図2、考察、まとめ) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt1994/32/7/32_7_1071/_pdf[原著]
- 吉田泉, 駒田敬則, 森穂波, ほか. 透析中の循環血液量モニタリングによる新しいドライウエイト設定法. 透析会誌. 2010;43(11):909-917.(方法 ③(PWI による DW 設定の判定)) DOI: 10.4009/jsdt.43.909、https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt/43/11/43_11_909/_pdf[原著]
- ヘマトクリットからの循環血漿量の減少率の導き方: 田部井 1999 の式3〜5(透析中に血球の量〈循環血液量 × Ht〉が変わらず、循環血漿量 = 循環血液量 ×(1 − Ht))から、透析後の循環血漿量 ÷ 透析前の循環血漿量 =[Ht前 ×(1 − Ht後)]÷[Ht後 ×(1 − Ht前)]。Ht を % で書くと(100 − Ht)で同じ形になり、比は % でも割合でも変わらない。%ΔCPV =(1 − この比)× 100(田部井 1999 式3〜5)[式の導き方]
確認日: 2026-10-15
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。