臨床計算ツール

TTP の PLASMIC スコア

血栓性微小血管症(TMA)の成人で、血小板数・溶血・がん・移植歴・MCV・INR・クレアチニンの7項目から、重症の ADAMTS13 欠損(TTP)の検査前確率を見積もる

あと 7 項目

1〜80
×10⁴/μL

例: 2.0(2.0万/μL)。3.0 万/μL(30×10⁹/L)未満で1点。結果が ×10³/μL で「20」なら 2.0、/μL で「20000」なら 2.0 と入れる

溶血の指標がある(網状赤血球 2.5% 超、ハプトグロビンが検出限界未満、間接ビリルビン 2.0 mg/dL 超のどれか)

3つのうち1つでも当てはまれば「はい」(1点)

過去1年以内の活動性の悪性腫瘍

ガイド 2026 表2 と ISTH 2020 Table 1 の書き方は「1年以内の活動性の悪性腫瘍なし」。なしのとき1点

固形臓器移植または造血幹細胞移植の既往

なしのとき1点

60〜130
fL

例: 85.0。90 fL 未満で1点

0.8〜5

例: 1.2。1.5 未満で1点

0.3〜15
mg/dL

例: 1.2。2.0 mg/dL 未満で1点

注意

  • 原著の対象は、18歳以上で、血小板減少(150×10⁹/L 未満)と、末梢血に破砕赤血球のある微小血管症性溶血性貧血がある TMA の患者。外来の患者と、ADAMTS13 の測定に干渉がある患者(検査の前に血漿を受けた、極端な高ビリルビン血症)は除かれている。日本の診療ガイドも、TMA が疑われる症例で使うもので、TMA の徴候がない症例で使う意味はない、と書く
  • 原著の目的は、ADAMTS13 活性の検査をすぐに使えない場面で、重症の ADAMTS13 欠損の検査前確率を見積もること。原著の「重症の欠損」は ADAMTS13 活性 10% 以下(日本の診断基準は 10% 未満で、ちょうど 10% の扱いが違う)
  • 区分ごとの割合は、原著の3つのコホート(導出 200人・内部検証 150人・外部検証 146人。後ろ向きの解析)の数字で、コホートごとにかなり違う(5点は 5%〜24%、6〜7点は 62%〜82%)。原著は後ろ向きで、大学病院の患者の解析であることを限界に挙げ、より大きく多様な集団での再検証が要るとする
  • 日本の TTP 診療ガイド(2023・2026)の表2 は、PLASMIC スコアの 6〜7 点の可能性を 66〜82% と書く。原著(Table 4 は 81%・62%・82%、本文は 62〜82%)と下端が違う。ガイドの表2 が文献に挙げる ISTH 2020 の Table 1 は 62〜82% と書くので、66% はガイドの表だけの値。この画面は原著の値を出す
  • 溶血の指標は、原著の表3の脚注にある3つ(網状赤血球 2.5% 超、ハプトグロビンが検出されない、間接ビリルビン 2.0 mg/dL 超)のどれかで1点。この画面は、どれを満たすかを聞かず、1つの項目にまとめている
  • 原著は、回帰モデルの切り点(血小板 29×10⁹/L・クレアチニン 1.8 mg/dL・INR 1.3・MCV 86.5 fL)を、使いやすいように調整して最終のスコアの閾値(30×10⁹/L・2.0 mg/dL・1.5・90 fL)にした。がんと移植歴の2項目は、導出コホートの重症欠損の患者に1人もいなかった所見から、最終のスコアに加えられた

出典

  1. Bendapudi PK, Hurwitz S, Fry A, et al. Derivation and external validation of the PLASMIC score for rapid assessment of adults with thrombotic microangiopathies: a cohort study. Lancet Haematol. 2017;4(4):e157-e164.(Table 3(PLASMIC スコアと注)、Table 4(コホートごとの割合)、Methods、Discussion) PMID: 28259520、DOI: 10.1016/S2352-3026(17)30026-1、https://doi.org/10.1016/S2352-3026(17)30026-1[原著]
  2. 厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「血液凝固異常症等に関する研究班」TTP グループ. 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)診療ガイド 2026.(表2(p.38)) https://trans.naramed-u.ac.jp/images/pdf/ttp2026.pdf[ガイドライン]
  3. Zheng XL, Vesely SK, Cataland SR, et al. ISTH guidelines for the diagnosis of thrombotic thrombocytopenic purpura. J Thromb Haemost. 2020;18(10):2486-2495.(Table 1(PLASMIC の項目と 62〜82%)) DOI: 10.1111/jth.15006、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8146131/[ガイドライン]
  4. 松本雅則, 宮川義隆, 小亀浩市, ほか. 血栓性血小板減少性紫斑病診療ガイド 2023. 臨床血液. 2023;64(6):445-460.(表2) https://ketsuekigyoko.org/wp-content/uploads/2023/10/TTP_GL_2023.pdf[ガイドライン]
  5. 単位の換算: 血小板数 30×10⁹/L = 30,000/μL = 3.0 ×10⁴/μL(万/μL)。MCV 90 fL(原著の脚注は 9.0×10⁻¹⁴ L と併記)は同じ量(換算式)[式の導き方]

確認日: 2026-10-16

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。