必要蛋白量
病態と体重から、成人の1日のたんぱく質の必要量の目安を求める
下限 あと 2 項目
上限 あと 2 項目
計算式
- たんぱく質量(g/日)= 体重(kg)× 病態ごとの量(g/kg/日)。下限と上限を出す
- 病態ごとの量は、選択肢の文に書いたとおり(ガイドラインの基準・目安)
注意
- 成人用。小児のたんぱく質の必要量は別の基準で決める
- ガイドラインの量は基準・目安で、病態やストレスの程度で増減する。創部や腹水、消化管・皮膚からの喪失がある、肝機能・腎機能が悪いなどの事情で調整し、血液検査などで経過を見ながら決める
- 重症患者で標準を超えるたんぱく質(1.2 g/kg/日を超える量)は、日本版重症患者の栄養療法ガイドライン2024が弱く推奨する(エビデンスの確実性は非常に低い)。腎機能障害のある患者では転帰を悪化させた可能性を示す研究がある。量と開始の時期は医師・管理栄養士と決める
- 糖尿病で腎症があるときは量が変わる(静脈経腸栄養ガイドライン第3版: 初期0.8〜1.0、進行期0.6〜0.8 g/kg/日)。慢性腎臓病・透析の行を使う。肝疾患(肝硬変・肝性脳症)の量は、このツールには入れていない(ガイドラインの記載が章で違う)。主治医や管理栄養士の指示に従う
- 腎臓病・透析の行の量は、標準体重(BMI 22 の体重)あたりの値。体重の欄に現体重を入れても受け付けるが、計算結果は標準体重で計算した値とは違う(CKD診療ガイド2024 表1・日本透析医学会の基準の注)。標準体重は補正体重のツールの「理想体重」で求められる。静脈経腸栄養ガイドライン第3版の透析の量(血液透析 1.0〜1.2、腹膜透析 1.1〜1.3 g/kg/日)と保存期腎不全の量(0.6〜0.8)は、その後の腎臓学会・透析医学会の基準(2014年〜)と違う。このツールは新しい基準を採った
- サルコペニア・フレイルを合併した慢性腎臓病では、たんぱく質の制限を緩める場合がある(CKD診療ガイド2024 表2: G3 のうち制限を緩める CKD は 1.3 g/kg/日、G4〜G5 で緩める場合は 0.8 g/kg/日。標準体重あたり)。緩めるかどうかは、GFR と尿蛋白量だけでなく腎機能低下速度や末期腎不全の絶対リスク、死亡リスク、サルコペニアの程度から総合的に判断するとされる。腎臓専門医・管理栄養士の指示に従う
- 体重あたりの「体重」に、現体重・理想体重・補正体重のどれを使うかは、静脈経腸栄養ガイドライン第3版に書かれていない。肥満や浮腫・腹水があるときは、施設の決まりや管理栄養士に確かめる
出典
- 日本静脈経腸栄養学会 編. 静脈経腸栄養ガイドライン 第3版. 照林社; 2013.(PART II「III 各栄養素の投与量」Q3(p.143〜145)、PART IV 重症病態 Q4(p.237)、褥瘡の治療 Q5(p.354)、糖尿病 Q3(p.324)、神経性食思不振症 Q3(p.371)) https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00230.pdf[ガイドライン]
- 日本静脈経腸栄養学会. 静脈経腸栄養ガイドライン―第3版― Quick Reference. 2014.(PART II「栄養投与量の決定 III 各栄養素の投与量」Q3) https://files.jspen.or.jp/2014/04/201404QR_guideline.pdf[ガイドライン]
- 日本集中治療医学会 日本版重症患者の栄養療法ガイドライン検討委員会. 日本版重症患者の栄養療法ガイドライン2024. 日本集中治療医学会雑誌. 2025;32(Suppl 3).(CQ1-4(標準を超えるタンパク質量)) https://www.jsicm.org/publication/pdf/JSICM_SOICM_20250930.pdf[ガイドライン]
- 日本腎臓学会 編. CKD診療ガイド 2024. 東京医学社; 2024.(8 栄養 表1、表2) https://jsn.or.jp/data/gl2024_ckd_ch08.pdf[ガイドライン]
- 中尾俊之, 菅野義彦, 長澤康行, 他. 慢性透析患者の食事療法基準. 透析会誌. 2014;47(5):287-291.(I. 透析患者の食事摂取基準(1. 血液透析、2. 腹膜透析、注1)) https://www.jsdt.or.jp/tools/file/download.cgi/1229/%E6%85%A2%E6%80%A7%E9%80%8F%E6%9E%90%E6%82%A3%E8%80%85%E3%81%AE%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E7%99%82%E6%B3%95%E5%9F%BA%E6%BA%96287-291.pdf[ガイドライン]
確認日: 2026-10-12
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。