臨床計算ツール

多発性骨髄腫の R2-ISS(第2次改訂国際病期分類)

初発の多発性骨髄腫の全生存期間の予後を、ISS の病期・del(17p)・LDH・t(4;14)・1q の増加または増幅の点数を足して4群に分ける

あと 6 項目

1〜20
mg/L

ISS の病期を決める値。報告が mg/dL なら 10 倍して mg/L にする(例: 0.35 mg/dL なら 3.5)。3.5 mg/L 未満でアルブミン 3.5 g/dL 以上なら ISS Ⅰ期、5.5 mg/L 以上なら Ⅲ期

1.5〜5.5
g/dL

ISS の病期を決める値。β2 ミクログロブリンが 3.5 mg/L 未満のとき、アルブミン 3.5 g/dL 以上で ISS Ⅰ期、3.5 g/dL 未満で Ⅱ期

del(17p)(17番染色体短腕の欠失)がある

骨髄の CD138 陽性形質細胞の FISH の結果。陽性とする割合は施設ごとの基準による

血清 LDH が施設の正常上限を超える

正常上限ちょうどは「いいえ」。正常上限は施設ごとに違う

t(4;14) がある

骨髄の CD138 陽性形質細胞の FISH の結果。陽性とする割合は施設ごとの基準による

1q の増加(3コピー)または増幅(4コピー以上)がある

骨髄の CD138 陽性形質細胞の FISH の結果。増加と増幅は区別せず、どちらかあれば「はい」。陽性とする割合は施設ごとの基準による

計算した値

  • β2 ミクログロブリンが 5.5 mg/L 以上なら Ⅲ期(3)。それ未満で、β2 ミクログロブリンが 3.5 mg/L 未満かつアルブミンが 3.5 g/dL 以上なら Ⅰ期(1)。どちらでもなければ Ⅱ期(2)。点数は Ⅰ期 0点、Ⅱ期 1点、Ⅲ期 1.5点

注意

  • 原著は、16の臨床試験(2005〜2016年)の初発の多発性骨髄腫 10,843人のデータで作り、全生存期間で点数を決めた。必要な項目がすべてそろった人だけで解析している。この画面も、5項目(ISS の病期・del(17p)・LDH・t(4;14)・1q)がそろわないと使えない
  • 原著は、カルフィルゾミブを含む治療や、抗体薬を含む3剤・4剤の治療を受けた患者ではまだ検証していない、再発・難治の患者での価値もこれから確かめる、と述べている。原著の患者は臨床試験の参加者で、日常診療での検証もこれから
  • 1q の増加(3コピー)と増幅(4コピー以上)は、原著では区別せずに1項目(1q+)として扱った。t(14;16) は、R-ISS には入っていたが、無増悪生存期間で有意でなかったため R2-ISS の点数には入らない
  • 高リスクの染色体異常(del(17p)・t(4;14)・1q+)は、CD138 で濃縮した骨髄形質細胞の FISH で調べる。陽性とする割合は施設ごとの基準で決める。LDH の高値は施設の正常上限を超える場合
  • ISS の β2 ミクログロブリン Ⅲ期の境目は、資料で記号が割れる(R-ISS の原著の抄録は「5.5 mg/L を超える」、本文と日本血液学会の表3は「5.5 mg/L 以上」)。この画面は「以上」で計算する
  • 群ごとの生存の数字は、原著の訓練集団(N = 2,226)のもの。ISS・染色体異常・LDH で3群に分ける R-ISS は、別の計算にある

出典

  1. D'Agostino M, Cairns DA, Lahuerta JJ, et al. Second Revision of the International Staging System (R2-ISS) for Overall Survival in Multiple Myeloma: A European Myeloma Network (EMN) Report Within the HARMONY Project. J Clin Oncol. 2022;40(29):3406-3418.(Table 2、Table 3、Results、Discussion) PMID: 35605179、DOI: 10.1200/JCO.21.02614[原著]
  2. Palumbo A, Avet-Loiseau H, Oliva S, et al. Revised International Staging System for Multiple Myeloma: A Report From International Myeloma Working Group. J Clin Oncol. 2015;33(26):2863-2869.(Table 1、Methods) PMID: 26240224、DOI: 10.1200/JCO.2015.61.2267、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4846284/[原著]
  3. 日本血液学会(編). 造血器腫瘍診療ガイドライン 第3.1版(2024年版). 金原出版. Ⅲ. 骨髄腫 1 多発性骨髄腫(総論).(表3(ISS)) http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/3_1_1.html[ガイドライン]

確認日: 2026-10-16

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。