RASS(Richmond Agitation-Sedation Scale)
鎮静と不穏の程度の評価(+4 から -5 の10段階)
あと 1 項目
注意
- 成人の集中治療室の患者の鎮静と不穏の程度を、+4(好戦的)から -5(覚醒不能)の10段階で表す。+1〜+4 が不穏の側、0 が覚醒して落ち着いている状態、-1〜-5 が鎮静の側。選んだ1つの段階がそのまま結果で、点数の合計はない
- 評価の手順(原著の Table 1): 手順1 患者を観察する。覚醒して落ち着いていれば 0、落ち着きのなさや不穏があれば +1〜+4。手順2 覚醒していなければ、大きな声で患者の名前を呼び、目を開けて話し手を見るよう指示する(必要なら1回繰り返す)。10秒を超える開眼とアイコンタクトがあれば -1、10秒に満たなければ -2、アイコンタクトを除いた動きがあれば -3。手順3 呼びかけに反応しなければ、肩を揺すり、反応がなければ胸骨をこする。何らかの動きがあれば -4、呼びかけにも身体刺激にも反応がなければ -5
- -3 と -4 の言葉は資料で少し違う。原著(2002)の Table 1 は -3 を「呼びかけに動きがある(アイコンタクトはない)」、-4 を「呼びかけには反応せず、身体刺激で動きがある」とする。日本集中治療医学会の J-PAD ガイドライン(2014)の表は、-3・-4 とも「動きまたは開眼」と書く。この計算は J-PAD の表に合わせた
- 原著の検証の対象から、筋弛緩薬の併用中・四肢麻痺、接触または空気予防策、聴力障害、視力障害(失明・顔面や眼の外傷)、英語を話さない患者を除いている(原著の方法)
- J-PAD ガイドライン(2014)は、成人の鎮静深度と鎮静の質の評価に最も有用な主観的スケールとして RASS と SAS を挙げている。人工呼吸管理中の成人の目標鎮静深度は RASS -2〜0(SAS 3〜4)で、「浅い鎮静」「深い鎮静」の定義は明確でないとも書く
- J-PAD の PAD ケアバンドルの区分の対応: 不穏は RASS +1〜+4(SAS 5〜7)、覚醒(安静)は RASS 0(SAS 4)、浅い鎮静は RASS -1〜-2(SAS 3)、深い鎮静は RASS -3〜-5(SAS 1〜2)。筋弛緩薬の使用中は脳機能モニターで評価する、とケアバンドルは書く
出典
- Sessler CN, Gosnell MS, Grap MJ, et al. The Richmond Agitation-Sedation Scale: validity and reliability in adult intensive care unit patients. Am J Respir Crit Care Med. 2002; 166(10): 1338-1344. doi:10.1164/rccm.2107138(Table 1)[原著]
- 日本集中治療医学会 J-PAD ガイドライン作成委員会. 日本版・集中治療室における成人重症患者に対する痛み・不穏・せん妄管理のための臨床ガイドライン. 日本集中治療医学会雑誌. 2014; 21(5): 539-579.(Table 11、CQ11・CQ12の解説、Table 16) https://www.jsicm.org/pdf/2015-J-PAD-guideline.pdf[ガイドライン]
確認日: 2026-10-13
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。