Rico らのレジオネラ肺炎スコア
救急外来の市中肺炎でレジオネラ肺炎を予測する6項目のスコア(Fiumefreddo ら 2009)
あと 6 項目
注意
- 対象は、救急外来を受診した市中肺炎の患者(スイスの1施設、後ろ向き。レジオネラ肺炎 82人と、同じ施設の2つの研究に入った市中肺炎のうちレジオネラでない 368人を比べた)。著者は、このスコアは今後の研究で確かめられたうえで使えると述べている
- 著者の考察: 尿中抗原検査の診断の限界を考えると、尿中抗原が陰性でも診断の確率が高い(4点以上)患者では、非定型病原体を覆う経験的治療を考えてよい(原文は「may be advisable」)。予後のリスクが低く、診断の確率が低く(1点以下)、ほかの非定型病原体による肺炎を示す臨床・検査の所見も無い患者では、尿中抗原の結果が出るまでマクロライドを使わずにおいてよいかもしれない(原文は「may initially be withheld」)
- 原著の表5の感度・特異度の列は、行の人数から出る値と1行(1点)ずれている(例: 「≥2」の行の 78.0・78.8 は、人数から出す「3点以上」の値)。この画面は、感度・特異度を載せていない
- 痰の産生の有無は、後ろ向きの調査では正確に拾えず、検査値の項目より過小評価されうると原著が述べている。痰の項目は、原著では「痰の産生なし」(のちの検証研究〈Bolliger ら 2019〉では「乾性咳嗽(dry cough)」と書かれる)
- 日本呼吸器学会の成人肺炎診療ガイドライン2024 は、欧米で試みられてきた臨床的診断は本邦のレジオネラ肺炎には応用が難しいとして、別のスコア(レジオネラ診断予測スコア。CRP 18 mg/dL 以上・Na 134 mmol/L 未満・LDH 260 U/L 以上など6項目)の使用を推奨している。この画面のスコアとは項目も基準も違う
出典
- Fiumefreddo R, Zaborsky R, Haeuptle J, et al. Clinical predictors for Legionella in patients presenting with community-acquired pneumonia to the emergency department. BMC Pulm Med. 2009;9:4.(Table 4(最適カットオフ)、Table 5(点数ごとの人数)、抄録、考察) PMID: 19152698、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2636761/[原著]
- Bolliger R, et al. Validation of a Prediction Rule for Legionella Pneumonia in Emergency Department Patients. Open Forum Infect Dis. 2019;6(7):ofz268.(検証研究)(方法、Table 1(スコアの6項目と基準)) PMID: 31281863、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6602791/[解説・総説]
- 日本呼吸器学会 成人肺炎診療ガイドライン2024作成委員会編. 成人肺炎診療ガイドライン2024. 日本呼吸器学会; 2024.(市中肺炎の章 B. レジオネラ肺炎の臨床診断(p.33)) https://www.jrs.or.jp/publication/file/adult_pneumonia_2024v5.pdf[ガイドライン]
- 単位の換算: CRP 187 mg/L = 18.7 mg/dL(10 で割る)、血小板数 171×10⁹/L = 17.1万/μL(10 で割る)。原著の「>187」「<171」の向きはそのまま(18.7 を超える、17.1 万/μL 未満)[式の導き方]
確認日: 2026-10-15
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。