臨床計算ツール

肺体血管抵抗比(Rp/Rs)

右心カテーテルの圧と血流量から、肺血管抵抗と体血管抵抗の比を求める

あと 6 項目

8〜100
mmHg

右心カテーテルで測った肺動脈の平均圧

2〜40
mmHg

肺静脈側の平均圧。肺動脈楔入圧で代用できるときは、その値

40〜150
mmHg

体循環の平均圧

0〜25
mmHg

右房の平均圧(中心静脈圧)

0.5〜20
L/min

Fick 法などで求めた肺血流量。体血流量と同じ単位(L/min)で入れる

0.5〜20
L/min

肺血流量と同じ方法で求めた体血流量

計算式

  • 肺血管抵抗 Rp =(平均肺動脈圧 − 肺動脈楔入圧)÷ Qp。体血管抵抗 Rs =(平均大動脈圧 − 平均右房圧)÷ Qs(圧は mmHg、流量は L/min なら Wood 単位)
  • Rp/Rs = Rp ÷ Rs。圧の差の比に Qs/Qp を掛けた形と同じ値。比なので、圧と流量の単位を変えても値は変わらない(同じ単位でそろえる)
  • 判定の線は置かない。先天性心疾患での目安は病変ごとに違う(下の注意)

注意

  • 先天性心疾患の手術や閉鎖の適応では、Rp/Rs 単独ではなく、肺高血圧の程度、Qp/Qs、肺血管の反応性(酸素・一酸化窒素などの負荷)と合わせて見る
  • 2018 AHA/ACC の成人先天性心疾患の指針は、心房中隔欠損・房室中隔欠損・部分肺静脈還流異常の修復の勧告で、「肺血管抵抗が体血管抵抗の 3分の1 未満」を条件の1つに挙げる(Qp:Qs 1.5:1 以上、肺動脈収縮期圧が体血圧の 50% 未満、などと並べて)。心房中隔欠損では、肺血管抵抗が体血管抵抗の 3分の1 を超える場合は、ほかの条件(Qp:Qs 1.5:1 以上、肺動脈収縮期圧が体血圧の 50% 以上)と並んで「閉鎖を考えてもよい」勧告に入る。一方、肺動脈収縮期圧が体血圧の 3分の2 を超える、肺血管抵抗が体血管抵抗の 3分の2 を超える、右左短絡がある、のいずれか(and/or)のときは、閉鎖を行わない(Class III: Harm。心房中隔欠損・房室中隔欠損など)。この画面は判定の線を置かない
  • シャントのある患者では、Qp と Qs の測定(酸素飽和度から求める Fick 法)の誤差が結果に大きく効く。肺動脈楔入圧が測れないときは左房圧を使い、どちらを使ったかを記録する
  • 肺動脈楔入圧が平均肺動脈圧より高いと、Rp が 0 や負になる。圧の測り直しや入力を確かめる。平均大動脈圧が平均右房圧以下のときは計算できない

出典

  1. Stout KK, Daniels CJ, Aboulhosn JA, et al. 2018 AHA/ACC Guideline for the Management of Adults With Congenital Heart Disease. Circulation. 2019;139(14):e698-e800.(4.1.1 心房中隔欠損の勧告(p.e726)、4.1.2 部分肺静脈還流異常の勧告、4.1.4 房室中隔欠損の勧告(p.e732)) DOI: 10.1161/CIR.0000000000000603[ガイドライン]
  2. 抵抗=(上流の平均圧 − 下流の平均圧)÷ 流量(オームの法則)。Rp =(平均肺動脈圧 − 肺動脈楔入圧)÷ Qp、Rs =(平均大動脈圧 − 平均右房圧)÷ Qs、Rp/Rs = Rp ÷ Rs(定義)[式の導き方]

確認日: 2026-10-15

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。