臨床計算ツール

Step-by-Step approach(発熱乳児)

3か月未満の感染源の分からない発熱の乳児の、侵襲的細菌感染の危険の段階づけ(全身状態・日齢・尿・PCT・CRP・ANC を順に見る)

あと 3 項目

全身状態が良好(well appearing)

原著の定義は、小児の評価三角(PAT: 見た目・呼吸・皮膚の循環)が正常なこと。評価三角を記録していない施設では、診察の記録に敗血症を疑う所見(全身状態が悪い、不機嫌、チアノーゼ、筋緊張の低下、皮膚の網状チアノーゼなど)が無いこと

0〜90
日

原著の対象は3か月未満(90日まで)。日齢 21 日以下は、規則の低リスクに入らない

尿の試験紙で白血球尿(leucocyturia)あり

原著は「試験紙で白血球尿が無い」を条件とし、試験紙のどの結果を白血球尿とするかは書いていない

基準

  • 全身状態が良好でない
  • 日齢が 21 日以下
  • 尿の試験紙で白血球尿あり
  • PCT が 0.5 ng/mL 以上
  • CRP が 20 mg/L(2.0 mg/dL)を超える
  • ANC が 10000/μL を超える

注意

  • 対象は、感染源の分からない発熱(自宅の腋窩か直腸の体温、または救急外来の直腸温が 38°C 以上で、呼吸器の症状や下痢など感染源を示す所見が無い)の3か月未満の乳児。原著が除いたのは、発熱が確かでない乳児、診察で感染源が分かる乳児、PCT・CRP・白血球数・尿の試験紙・尿と血液の培養のどれかが行われていない乳児
  • 原著の研究は後ろ向きで、スペインとイタリアの7つの小児救急で 1123人を対象にした。著者は、後ろ向きであることを限界に挙げ、前向きの検証で補えると書いている。また、外来管理を考える前の全身状態の評価は、経験のある救急医が行うほうがよいと書いている
  • 原著は、日齢 21 日以下の乳児を、どの方法でも低リスクの群から外した。理由は、3週未満の乳児は細菌感染の危険が高く、この年齢の外来管理を勧めるガイドラインが無いこと
  • 原著が見ている IBI は、血液か髄液から細菌を分離したもの。1123人のうち IBI は 48人(4.2%)だった
  • 手順のどこで止まったかごとの IBI の割合(原著 Table 2)。高リスク(検査値の前。全身状態・日齢・尿のどれか)は 485人のうち 42人(8.6%)、高リスク(検査値の後。PCT 0.5 ng/mL 以上)は 54人のうち 3人(5.6%)、中間リスクは 96人のうち 2人(2%)、低リスクは 488人のうち 1人(0.2%)だった。IBI のあった 48人のうち、低リスクに入ったのは 1人(2.0%、生後79日の菌血症)だった
  • 原著の尿の試験紙の白血球尿の基準は書かれていない。CRP の閾値は原著が mg/L(20 mg/L)で、この画面は日本の検査の慣用の mg/dL(2.0 mg/dL)で受ける

出典

  1. Mintegi S, Bressan S, Gomez B, Da Dalt L, Blázquez D, Olaciregui I, de la Torre M, Palacios M, Berlese P, Benito J. Accuracy of a sequential approach to identify young febrile infants at low risk for invasive bacterial infection. Emerg Med J. 2014;31(e1):e19-e24.(Methods(Approaches to the febrile infant)・Figure 1・Results・Table 2・Discussion) PMID: 23851127、DOI: 10.1136/emermed-2013-202449、https://doi.org/10.1136/emermed-2013-202449[原著]
  2. 単位の換算: CRP の閾値 20 mg/L は、1 mg/dL = 10 mg/L により 2.0 mg/dL。画面の入力は日本の検査の慣用の mg/dL[式の導き方]

確認日: 2026-10-16

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。