SVR・PVR(体血管抵抗・肺血管抵抗)
平均動脈圧・中心静脈圧・平均肺動脈圧・肺動脈楔入圧・心拍出量から、体血管抵抗と肺血管抵抗を dyn·s/cm⁵ と Wood 単位で出す
体血管抵抗(SVR) あと 3 項目
体血管抵抗(SVR) あと 3 項目
肺血管抵抗(PVR) あと 3 項目
肺血管抵抗(PVR) あと 3 項目
計算式
- 体血管抵抗(Wood 単位)=(平均動脈圧 − 右房圧)÷ 心拍出量。右房圧は、このツールでは中心静脈圧を入れる
- 肺血管抵抗(Wood 単位)=(平均肺動脈圧 − 肺動脈楔入圧)÷ 心拍出量
- dyn·s/cm⁵ = Wood 単位 × 80。圧は mmHg、心拍出量は L/min(Wood 単位は mmHg·min/L)
注意
- 同じ値を dyn·s/cm⁵ と Wood 単位の2つで並べる(Wood 単位 × 80 = dyn·s/cm⁵)。肺高血圧の領域では肺血管抵抗を Wood 単位で表すことが勧められ(Rosenkranz & Preston 2015)、成人領域では dyne·second·cm⁻⁵ も使われる(森 2015)。値を比べるときは単位をそろえる
- 圧は平均圧、心拍出量は L/min。肺動脈楔入圧は、肺静脈・左房の圧の代わりに使う値(小児循環器の総説は肺静脈平均圧と書く)。楔入圧が正しく測れていないと肺血管抵抗の値がずれる
- 肺高血圧の血行動態の定義に使う肺血管抵抗の線は、2015年の ESC/ERS の指針(Rosenkranz & Preston 2015 が引く)では 3 Wood 単位超、2022年の指針(Kularatne 2024 が引く Table 2)では 2 Wood 単位超に下がった。肺高血圧の診断は、平均肺動脈圧(20 mmHg 超)や楔入圧(15 mmHg 以下)との組み合わせで決まり、このツールは分類しない
- 体表面積で補正した値(体血管抵抗係数・肺血管抵抗係数)は出さない。補正した値を使うときは、抵抗に体表面積を「掛ける」(割らない)(森 2015)
- 判定の帯と基準値は置かない。値の解釈は、血圧・心拍出量・病態といっしょに行う
- 平均肺動脈圧が楔入圧より低いなど、圧の差がマイナスになる入力でも計算は出る。測定のやり直しや入力の確認を考える
出典
- Rosenkranz S, Preston IR. Right heart catheterisation: best practice and pitfalls in pulmonary hypertension. Eur Respir Rev. 2015;24(138):642-652.(Table 1(Haemodynamic parameters の PVR と SVR の行)、2f. Pulmonary vascular resistance) PMID: 26621978、DOI: 10.1183/16000617.0062-2015[解説・総説]
- 森善樹. 心臓カテーテル検査によって得られた結果をどう解釈するか. 小児循環器・心臓外科. 2015;31(4):148-156.(4. 血管抵抗の計算) DOI: 10.9794/jspccs.31.148、https://jpccs.jp/10.9794/jspccs.31.148/data/index.html[解説・総説]
- Kularatne M, Gerges C, Jevnikar M, Humbert M, Montani D. Updated Clinical Classification and Hemodynamic Definitions of Pulmonary Hypertension and Its Clinical Implications. J Cardiovasc Dev Dis. 2024;11(3):78.(Table 2) DOI: 10.3390/jcdd11030078、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10971453/[解説・総説]
- 圧の差(mmHg)÷ 心拍出量(L/min)は mmHg·min/L(Wood 単位)。1 Wood 単位 = 80 dyn·s/cm⁵(Wood 単位 × 80 = dyn·s/cm⁵)。[式の導き方]
確認日: 2026-10-15
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。