偶発性低体温の病期分類(Revised Swiss System)
深部体温を測れないときの、意識と生命徴候による低体温の段階(HT I〜IV)と心停止のリスク
あと 1 項目
基準
- 生命徴候が確認できない
- 意識が Alert(清明)
- 意識が Verbal(声かけに反応する)
注意
- 深部体温を低反応体温計で測るのが低体温の診断の標準。測れないときに、意識の水準で、この Revised Swiss System を使う
- 段階が示す心停止のリスクは、低体温だけが所見の原因であるときの見積もり。窒息・中毒・高所脳浮腫・外傷など、ほかの原因で意識が悪いときは、低体温による心停止のリスクを高く見積もることがある
- Alert や Verbal のままでも、徐脈・徐呼吸・低血圧などの循環や呼吸の不安定な徴候があるときは、より心停止のリスクが高い段階に移りつつあることを示しうるので注意する
- 震えは、この分類では段階を決める徴候に使わない。健康な人では、震えがあれば深部体温は通常 30℃ を超え、その温度では低体温による心停止は起こりにくい
- 発表の時点(2021年)で、著者らは改訂版がまだ検証されていないとしていた
- 生命徴候が確認できるかどうかは、脈と、特に呼吸を、最大1分かけて確かめる。低体温では生命徴候がごく弱いことがあり、24℃ 未満でもわずかな生命徴候が残る人がいる
出典
- Musi ME, Sheets A, Zafren K, Brugger H, Paal P, Hölzl N, Pasquier M. Clinical staging of accidental hypothermia: The Revised Swiss System: Recommendation of the International Commission for Mountain Emergency Medicine (ICAR MedCom). Resuscitation. 2021;162:182-187.(出版社版 PDF(UNIL のリポジトリ)の Fig. 1 と脚注、Table 1・Table 2、Limitations) PMID: 33675869、DOI: 10.1016/j.resuscitation.2021.02.038、https://iris.unil.ch/bitstreams/156a0eb5-4ffc-4118-ae63-10c257072914/download[原著]
- Lott C, Karageorgos V, Abelairas-Gomez C, et al. European Resuscitation Council Guidelines 2025 Special Circumstances in Resuscitation. Resuscitation. 2025;215:110753.(偶発性低体温の項、Fig. 12、Table 5(p.21〜23)) DOI: 10.1016/j.resuscitation.2025.110753[ガイドライン]
- Paal P, Pasquier M, Darocha T, et al. Accidental Hypothermia: 2021 Update. Int J Environ Res Public Health. 2022;19(1):501.(Table 3) PMID: 35010760、DOI: 10.3390/ijerph19010501[解説・総説]
確認日: 2026-10-14
免責
この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。