臨床計算ツール

TTP の French スコア

血栓性微小血管症(TMA)が疑われる成人で、血小板数と血清クレアチニンの2項目(2点満点)から、重症の ADAMTS13 欠損(TTP)の可能性を見積もる(診療ガイド 2026 の表2 の形)

あと 2 項目

1〜80
×10⁴/μL

例: 2.5(2.5万/μL)。3.0 万/μL(30×10⁹/L)未満で1点(3.0 ちょうどは0点)。結果が ×10³/μL で「25」なら 2.5、/μL で「25000」なら 2.5 と入れる

0.3〜15
mg/dL

例: 1.2。2.26 mg/dL 未満で1点(2.26 ちょうどは0点)。µmol/L で出た結果は 88.4 で割って mg/dL にして入れる

注意

  • 診療ガイド 2026 の表2 の脚注は、2つのスコア(French・PLASMIC)とも、TMA が疑われる症例において使用する、と書く。本文は、ADAMTS13 活性とインヒビターの結果が出るまで3〜5日ほどかかるので、TTP の治療を早く始めるために、ADAMTS13 著減を予測するスコアとして用いられていると書く。診断は ADAMTS13 活性が 10% 未満に著減していることで行う(厚生労働省 指定難病 64)
  • ISTH 2020 の Table 1 の脚注は、French スコアが、関連するがん・移植・DIC の既往や臨床的な証拠が無いことを前提にしている(これらはスコアの仕組みに含まれる)と書く。ISTH の本文は、PLASMIC・French の両スコアは、ほかの病態の無い成人のために作られ、小児やほかの病態のある患者では信頼できないことがある、と書き、2つのモデルの評価は、このガイドラインの範囲外としている
  • 0・1・2点のときの 2%・70%・94% は、診療ガイドの表と ISTH の表が書く数字で、どの集団で数えたものかを両方の表は書いていない(ISTH の表は Joly ら 2019 から採ったとする。その論文は読んでいない)
  • 版が資料によって違う。原著の Coppo 2010 は、血小板数(≤30×10⁹/L)・血清クレアチニン(≤200 µmol/L)・抗核抗体陽性の3基準と、2つの2値スコア(3つすべて陽性・1つ以上陽性)を定めるだけで、点数も 2%・70%・94% も定義していない。ガイドと ISTH は2項目で「未満」。Joly 2018 の表は、抗核抗体を足した3項目(≤30×10⁹/L・≤2.26 mg/dL・抗核抗体陽性、0・1・2〜3点)で、2項目だけの修正版があるとも書く。この画面はガイド 2026 の2項目の形で、抗核抗体は使わない
  • 境目は「未満」: 血小板数 3.0 万/μL ちょうど、血清クレアチニン 2.26 mg/dL ちょうどは、その項目が0点

出典

  1. 厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「血液凝固異常症等に関する研究班」TTP グループ. 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)診療ガイド 2026.(表2(p.38)、III ADAMTS13 検査の本文(p.2〜3)) https://trans.naramed-u.ac.jp/images/pdf/ttp2026.pdf[ガイドライン]
  2. Zheng XL, Vesely SK, Cataland SR, et al. ISTH guidelines for the diagnosis of thrombotic thrombocytopenic purpura. J Thromb Haemost. 2020;18(10):2486-2495.(Table 1(表と脚注)、本文) DOI: 10.1111/jth.15006、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8146131/[ガイドライン]
  3. 松本雅則, 宮川義隆, 小亀浩市, ほか. 血栓性血小板減少性紫斑病診療ガイド 2023. 臨床血液. 2023;64(6):445-460.(表2) https://ketsuekigyoko.org/wp-content/uploads/2023/10/TTP_GL_2023.pdf[ガイドライン]
  4. Coppo P, Schwarzinger M, Buffet M, et al; French Reference Center for Thrombotic Microangiopathies. Predictive features of severe acquired ADAMTS13 deficiency in idiopathic thrombotic microangiopathies: the French TMA reference center experience. PLoS One. 2010;5(4):e10208.(抄録、Methods、Results) PMID: 20436664、DOI: 10.1371/journal.pone.0010208、https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2859048/[原著]
  5. Joly BS, Coppo P, Veyradier A. An update on pathogenesis and diagnosis of thrombotic thrombocytopenic purpura. Expert Rev Hematol. 2019;12(6):383-395.(ISTH 2020 の Table 1 が採った出典(ISTH の文献 53))(原典未見)[解説・総説]
  6. 単位の換算: 血小板数 30×10⁹/L = 30,000/μL = 3.0 ×10⁴/μL(万/μL)。血清クレアチニンはガイド・ISTH とも mg/dL(2.26 mg/dL = 200 µmol/L ÷ 88.4 を丸めた値)(換算式)[式の導き方]

確認日: 2026-10-16

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。