臨床計算ツール

潰瘍性大腸炎の診断基準(指定難病97)

粘血・血便の症状に、内視鏡か注腸 X 線、生検の所見が加わり、感染性腸炎などが除外できるときに Definite とする、指定難病の潰瘍性大腸炎の診断基準

あと 7 項目

a. 持続性または反復性の粘血・血便がある(その既往でもよい)
b-1. 内視鏡検査で、次のどちらかの所見がある: 粘膜がびまん性に侵され、血管透見像が消え、粗ぞうまたは細顆粒状で、もろくて易出血性(接触出血)があり、粘血膿性の分泌物が付着している/多発性のびらん、潰瘍、偽ポリポーシス

b は内視鏡検査と注腸 X 線検査のうち1項目を満たせばよい

b-2. 注腸 X 線検査で、次のどれかの所見がある: 粗ぞうまたは細顆粒状の粘膜表面のびまん性変化/多発性のびらん、潰瘍/偽ポリポーシス(そのほか、ハウストラの消失〈鉛管像〉や腸管の狭小・短縮もみられる)
c. 生検の組織検査で、活動期なら粘膜全層のびまん性の炎症性細胞浸潤・陰窩膿瘍・高度な杯細胞減少、寛解期なら腺の配列異常(蛇行・分岐)や萎縮が残る

いずれも非特異的な所見なので総合的に判断する。変化は通常、直腸から連続して口側にみられる

除外すべき疾患を除外できる

除外する疾患は、細菌性赤痢、アメーバ性大腸炎、サルモネラ腸炎、カンピロバクタ腸炎、大腸結核、クラミジア腸炎などの感染性腸炎が主で、そのほかにクローン病、放射線照射性大腸炎、薬剤性大腸炎、リンパ濾胞増殖症、虚血性大腸炎、腸型ベーチェットなど

切除手術の標本で、肉眼的・組織学的に潰瘍性大腸炎に特徴的な所見がある

b・c の検査が不十分、または施行できなかったときに、b・c に代える所見。a は必要

所見が軽度で、診断が確実でない

a〜c などの所見はあるが軽度で診断が確実でない場合に、臨床の判断で選ぶ。Definite の条件を満たすときは、この入力に関わらず Definite

基準

  • a. 持続性または反復性の粘血・血便(既往を含む)
  • b. 内視鏡検査か注腸 X 線検査の所見
  • c. 生検組織学的検査の所見
  • 除外すべき疾患を除外できる
  • 切除標本の特徴的な所見
  • 所見が軽度で診断が確実でない

注意

  • 指定難病の診断基準は Definite を対象とする
  • 血便に本人が気付いていない例や、気付いてすぐ受診して病悩期間がまだ短い例も、まれにある
  • クローン病との区別がつかない例は経過をみる。内視鏡・生検を含む臨床像で決まらない例を IBDU(inflammatory bowel disease unclassified)、切除標本の病理でも決まらない例を IC(indeterminate colitis)と呼び、経過の中でどちらかに特徴的な所見が出てくることがある
  • 切除標本の特例は、名指しした検査(現行の資料は b と c、令和9年4月適用予定の資料は c だけ)を切除標本の所見で代えるもので、名指しのない臨床症状 a はこの画面で求める
  • 重症度(臨床的重症度)は別の分類で、この画面では扱わない

出典

  1. 厚生労働省. 指定難病 97 潰瘍性大腸炎(概要、診断基準等。令和8年4月時点の指定難病の概要、診断基準等〈告示番号 1〜348〉に掲載). 情報提供元: 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班(研究代表者 久松理一).(診断基準、注1〜3(掲載頁 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_53881.html の見出し「令和8年4月時点」)) https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/001173518.pdf[ガイドライン]

    上記の資料をもとに、当ツールが編集・加工して作成しました(国・作成元が作成したものではありません)

  2. 厚生労働省. 指定難病 97 潰瘍性大腸炎(令和9年4月1日適用開始予定の概要、診断基準等).(診断基準、診断のカテゴリー、注1〜3(掲載頁 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_72085.html)) https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/001681782.pdf[ガイドライン]

    上記の資料をもとに、当ツールが編集・加工して作成しました(国・作成元が作成したものではありません)

確認日: 2026-10-15

免責

この計算は医療者の判断を補助するためのものです。結果は参考情報であり、診断・治療の判断は担当の医療者が行ってください。入力した値は端末の外に送りません。